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エースが向かった先は。
「あれ。エースとAちゃん?」
なんでその組み合わせ?みたいな顔をするのはサッチだ。
「イゾウは仕事だとよ。オヤジが遊べってさ。」
完結に話すエースに何かを汲み取ったサッチは深くは聞かなかった。
「へー、じゃあなんで、ここ?」
「Aにオレの能力見せてたら他のクルーのヤツらが集まってきたから逃げてきた。」
「あー…」
苦笑したサッチはAに視線を移した。
「Aちゃんジュース飲む?」
「…うん。」
こくり、と頷いたAにサッチは笑った。
「待ってな。」
ぽんぽんと頭を撫でられてAはイゾウを思い出した。Aは、イゾウが大好きだ。だからこそあの時、Aはイゾウの顔を見れなかった。
「……えーす。」
「うん?」
「……わたし、いぞうに、きらわれたかな…」
白ひげは何も聞かずに笑って大丈夫だと言ってくれた。でもイゾウは?
何も、言わなかった。
Aは大好きな姉との最後の約束だから言えなかった。
だから約束を破ってしまったことに罪悪感を感じている。
そして大好きなイゾウに何も言えないことにまた、罪悪感を感じているのだ。
心の中がぐじゃぐじゃになって、Aは名前の知らない感情を持て余していた。
それは3歳の子供が抱えるには、無理なものだった。
「…A?顔色悪いぞ?大丈夫か?」
エースの声が遠くに聞こえる。
「……。」
ぐるぐるぐるぐる。
心の中の黒いモヤが渦巻いてる。
「………ごめんな、さい……」
Aは無意識に口にした。
ごめんなさい、ごめんなさい。
約束破ってしまってごめんなさい。
ごめんなさい、ごめんなさい。
言えなくてごめんなさい。
「A!?」
ごめんなさい。
ぜんぶぜんぶわたしのせいだ。
−−−−○○○○をもたらす姫
あの予言は、外れない。
(それは幼子の運命)
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うさな - 面白かったです!めっちゃ続き気になるー!!更新頑張ってください! (4月28日 14時) (レス) @page40 id: 8b6881ee90 (このIDを非表示/違反報告)
麗葉 - 少年陰陽師を私は知らないんですけど、それでもとても面白かったです!続きも楽しみにしてます! (5月30日 17時) (レス) @page40 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - 質問以外、コメントを返すことはしないと思いますが、励みにはなっておりますので感想聞かせて頂けると幸いです◎ (2023年4月24日 2時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - いつのまにか沢山のコメントありがとうございます。何となく、ふと戻って来てきみてこんなにも沢山の人に読んで頂けて嬉しいです。これからも亀よりも遅いし、気ままに更新していこうかなと思っております。 (2023年4月24日 1時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
リラン(プロフ) - たまらなく嬉しいコラボ作品です!続き楽しみにしてます! (2022年12月23日 0時) (レス) @page42 id: f068be0892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっくん | 作成日時:2017年6月17日 12時