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▽イゾウside
慌てたように俺の腕から降りたAはある場所一点を見据えていた。とても緊張した面持ちだ。知らない、慣れてない人への緊張とは違うとはっきり分かった。
そして気付いた。部屋の中の空気がおかしいことに。そして
(…身体が…動かねぇ…)
竦んだように、動かなくなった。Aにではなく、見えない何かに、"恐怖"を感じて背筋が凍っている。
「…だめ。」
Aの声が聞こえてきて、ぱちん、と音がした。その音はAが出したものらしい。するとAが見据えていた場所に黒い靄が、見えた。先程まではなかったはず。
(…なんだ…あれは…)
黒い靄は、どうやらオヤジへ近付いてるらしい。オヤジを守らなければと思うのに身体は動かない。
「…とうさまをつれていかせない。」
そう聞こえてきて、ハッと気付く。
−−−−とうさまにしきがちかづいてきてるの…！
−−−−つれていかないで…！
Aの言っていたことを思い出した。まさか、あれが死期？
「…ごめんなさい、いぞう、とうさま。」
謝るAの声が聞こえてきて意識をAへ向ければ
「おん びやん しゃらくたん！」
そう言ったAは空に何かを描き、
「のぞめるつわもの たたかうもの みなじんやぶれてまえにあり！」
そう澄んだ声で黒い靄へと向かって言えば黒い靄は消えてしまった。しかしAは黒い靄がいた場所を見据えたまま。声をかけるのを躊躇ってしまうほどに、Aの雰囲気が。
「…つれて、いかせない。わたしが、こんどはまもるの。」
そう言ったAに更に疑問が深まるばかり。どうするべきかとちらり、とオヤジを見れば頷いた。オレに任せるらしい。
「…A。
今のはどういう、ことかい？」
答えてくれるだろうか。
オレに小さな背を向けたままの御姫様は。
(本当にこの子について何も知らないのだと)
(突きつけられたようで)
(それをとても悲しい、と思った)
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麗葉 - 少年陰陽師を私は知らないんですけど、それでもとても面白かったです！続きも楽しみにしてます！ (5月30日 17時) (
レス) @page40 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - 質問以外、コメントを返すことはしないと思いますが、励みにはなっておりますので感想聞かせて頂けると幸いです◎ (2023年4月24日 2時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - いつのまにか沢山のコメントありがとうございます。何となく、ふと戻って来てきみてこんなにも沢山の人に読んで頂けて嬉しいです。これからも亀よりも遅いし、気ままに更新していこうかなと思っております。 (2023年4月24日 1時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
リラン(プロフ) - たまらなく嬉しいコラボ作品です！続き楽しみにしてます！ (2022年12月23日 0時) (レス) @page42 id: f068be0892 (このIDを非表示/違反報告)
こぐま☆にゃんこ(プロフ) - このお話しを見つけてから、一気に無我夢中で読んでしまうほど、面白いお話しです！！読めば読むほど主人公にも、イゾウさんにも、オヤジさんにも、白ひげ海賊団共々幸せになってもらいたいと思いました！これからの続きも楽しみにしております！！ (2022年9月16日 10時) (レス) @page42 id: 1141f035c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年6月17日 12時
