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▽イゾウside
Aが白ひげ海賊団の船、モビーディック号に乗って少し経った。幸いなのかは分からないが、敵襲を受けることもなく平和な日常が続いている。(ほかのクルーは暇そうなのだが)
Aはたまに何も無いところを見ている。じっと見ているだけの時もあれば、そっと手を振る仕草をしたり、少し怯えたように顔を青白くさせることもある。
あの時みたいに「こわいのがいるの」と泣くなんてことはなかったが。
「……。」
今日もまた、じっと空を見ている。甲板に出たいと言ったAは床に座っているので俺はその傍に座っている。
「……A？」
あまりにも無言で空を見続けるので心配になって、そっとAの名前を呼べば、Aは視線をこちらに向けた。
その目はいつもより酷く澄んでいて、少しだけ驚いた。
「いぞう…とうさまは、おしごと？」
「？オヤジ？今は違ったはずだが…」
急にオヤジの事を聞いたAに首を傾げつつ答えれば
「……とうさまのとこ、いきたい。」
少しだけ逡巡したAはそう言った。
「…じゃあ行くか。多分今ならアイツもいないだろうし…」
マルコをとことん苦手とするAの為にサッチからマルコの用事を予めに知っておく事にしている。偶然の場合は仕方ないが、今のところそこまで遭遇していない。…そこまで。
「…うん。」
今日のAはやけに考え事をしているようだ。3歳の子供らしくないのはもう"慣れ"てしまった。きっと慣れてはいけないのは分かっているのだけれど、Aの纏う雰囲気はやはり３歳児のそれではないのだ。
Aを抱き上げ、オヤジの元へ向かう。
「…いぞう…」
「あん？」
「………」
何かを迷っているようなAは口を開いたり閉じたりして、大きな目は不安で揺れている。
何かを、抱えているのだ。
でも。
それを"言えない"のだろう。
「…大丈夫さね。」
"大丈夫"
何が大丈夫なのかと自分でもツッコミたくなるが、何もわからない状態でAをとりあえず安心させるには"大丈夫"だと言い続けるしかできない。
そんなオレ自身に少しだけ苛立った。
(Aの抱えているものがどれほどのモノなのかなんて)
(この時は考えられなかった)
(Aは1人で悩んで、考えていたのに)
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うさな - 面白かったです!めっちゃ続き気になるー！！更新頑張ってください! (4月28日 14時) (
レス) @page40 id: 8b6881ee90 (このIDを非表示/違反報告)
麗葉 - 少年陰陽師を私は知らないんですけど、それでもとても面白かったです！続きも楽しみにしてます！ (5月30日 17時) (レス) @page40 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - 質問以外、コメントを返すことはしないと思いますが、励みにはなっておりますので感想聞かせて頂けると幸いです◎ (2023年4月24日 2時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
もっくん(プロフ) - いつのまにか沢山のコメントありがとうございます。何となく、ふと戻って来てきみてこんなにも沢山の人に読んで頂けて嬉しいです。これからも亀よりも遅いし、気ままに更新していこうかなと思っております。 (2023年4月24日 1時) (レス) id: 55d108408f (このIDを非表示/違反報告)
リラン(プロフ) - たまらなく嬉しいコラボ作品です！続き楽しみにしてます！ (2022年12月23日 0時) (レス) @page42 id: f068be0892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっくん | 作成日時：2017年6月17日 12時
