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10、強襲 ページ11

コトsido

何かがすごい勢いで窓を突き破って中に入ってきた。私は咄嗟の判断で横に飛び、強襲者を回避する。そして息を飲んだ。床に激突しながらもこちらに向き直ったそれは、人とは言えない異形だった。

体は白っぽくてぶよぶよしていて、腕は8本。その腕を器用に使って蜘蛛のように地面を這っていた。その顔には目と耳が無く、耳のある辺りまで裂けた口には鋭い牙が並んでいて人のものとは思えない鳴き声を発していた。

「こいつ……モリスンと同じような臭いがする…!」

元の顔は原型を留めていないため分からないが、その腕はモリスンのものと酷似していた。背中に冷たい物が走る感覚を覚え、私は足のレッグホルスターから大型マグナム『ベイオウルフ』を引き抜く。その瞬間、異形が動いた。

細い腕から出たとは思えない程の力で跳躍、そのまま壁を蹴って殴りかかってきた。突然の出来事に回避が遅れ、回避しきれなかった左腕が右側の4本の腕に捕まってそのまま引きちぎれる。激痛と共に鮮血が辺りに飛び散った。

残った右腕でベイオウルフを連射。数発が体にヒットし化け物が一瞬怯んだ隙にちぎれた左腕を拾ってくっつける。寄生虫の再生能力を使えば数秒でくっつくはずだ。

とりあえず異形の一連の動きは見ることができた。滑空からの攻撃で勢いがついていたとは言え、あの8本の腕の一本一本が処刑用ギロチン並の力がある。間違っても急所を正確に突かれれば回復が追い付かずに死亡することになるだろう。奴には目も耳もない。つまり見えないし聞こえない。恐らく臭いと振動で位置を把握している。体に弾丸が当たっただけで怯んだということは、耐久値はさほど高くない。ヘッドショットに成功すれば、ベイオウルフの13俤變鉄鋼弾なら恐らく一撃で葬れる。

…後はあの攻撃を頑張って避ければいいだけだ。

銃を握り直し、異形との距離を測る。事務所の中はそこまで広くない。上手く回避しなければ先程のように体と体が離れることになる。さすがに再生するとは言え、あの激痛を何度も味わいたいとは思えない。

緊張が走るなか、異形が動く。今度は跳躍せず真っ直ぐこちらに突っ込んでくる。

「…今!」

滑空と同じ速度で突っ込んでくる異形をギリギリで回避する。しかし休んでいる暇はない。私が振り替えるのと異形が体制を立て直して突っ込んでくるのは同時だった。そして私は銃口を頭に向けて引き金を引いた。

弾丸は異形の頭部に命中。頭を貫かれた異形はそのまま崩れ落ちた…。

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地獄狼(プロフ) - 白い雪さん» コメントありがとうございます!これからも頑張って更新していきますので、よろしくお願いします! (2018年11月24日 17時) (レス) id: 9982f25173 (このIDを非表示/違反報告)
白い雪(プロフ) - 何時も楽しく見てます( ˘ω˘ ) (2018年11月24日 17時) (レス) id: 91ed43297b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:地獄狼 | 作成日時:2018年1月4日 23時

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