幸運のクローバー (ページ2)

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〜噂話〜ページ2

モブ1「ねぇ、知ってる？隣の町から来たんだって。なんか、話しにくいっていうか近寄りがたいよね〜w」

…俺はそう言われるのに慣れてる。小さい頃から親の仕事の都合で沢山の土地を行ったり来たりした。
　

　流石に、離れた土地から同じ学校に通うのは難しいだろう。

　だけどそのせいでいじめられたり、またすぐに転校するだろうと言われて深く交流しなかった。

　…いや、出来なかったが正しいか。仲良くなっても転校する相手のことを考えて、最初から仲良くしないことを俺から選択したのかも知れない。

　…という自分語りのような言い訳を、教室の中の自分の存在ごと消して窓の外を眺めた。

モブ1「ねえ、そういえばこの間友達から四葉のクローバー貰ったんだ〜！」

モブ2「え〜？あんた四葉のクローバーの意味知ってる？復讐って言う意味があるんだよ？」

モブ1「マジ！？そんなこと思ってたのかな！？まあ、うちがあいつに色んな自慢してたからかな〜w」

モブ3「あんたもほどほどにねw」

　友達同士の話し声。そこにはどこから手に入れたかわからない情報、所謂『噂話』をしていた。

　俺は何故か四葉のクローバーが「復讐」という意味を持つことにどこかと恐怖を覚えた。

　昔、名前は覚えていないけれど仲の良かった友達から貰ったことがあった。だが、その友達は人のことを恨むような子ではなかった。優しくて穏やかな子だった。

　さっきの話を聞いて馬鹿馬鹿しい、ただの噂だろうと心の中で言った。

　しかし、その友達は本当は俺のことが嫌いだったかも知れない。わざわざ付き合ってくれただけかも知れない。陰で何かを言ってたかも知れない。

　疑心暗鬼な自分の悪い考えが頭の中でぐるぐる回っていて憂鬱に感じる...そんな休み時間だった。