歌い手さんの体調不良【utit】 (ページ3)

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そらるSide

今日は歌い手で集まってゲームをする生放送があった。
まあ、ゲームは楽しかった。いや、めっちゃ死んだけどな…w

ただひとつ気になることがあった。まふの様子が何だかおかしかったのだ。

会議中、ボーッとしてた、と言ってたが、まふがあんなに呼んでもなかなか反応しないのはおかしいし、会議中、咳をしていた。

体調が悪いのかもしれない。最近忙しそうだったしな…

(後で一応聞いてみるか…？)

そう思いつつ、生放送も終わったので、通話から抜けようとしたときだった。

「あっ…」

ガタガタッガシャンッガッ

小さく声が聞こえた、かと思うと、大きな物音が響いた。
今光ったのは、まふのアイコンだ。

な「えっ、誰？なんの音？」

そ「まふ？どうした？」

さ「え、まふ？お〜い！どしたの〜？」

あ「ん？なになになに、大丈夫？」

最後残っていた人たちが音に気付き、声をかけるが、まふまふは何も言わない。

ガタッ、ガタ

またまふのところから物音が聞こえたが、声は一切聞こえなかった。

そ「おーい、まふー？」

反応はない。これは、もしかしたら倒れているんじゃないかと不安が募る。

な「え、まさかまふくん、倒れてないよね？」

さ「これは、そうかもしれない…どうする？」

そ「あ、俺合い鍵持ってるけど、家に行ってこようか？」

あ「おっ、じゃあそらるさん頼んだ！」

俺は椅子から立ち上がると、
「行ってくる」
とだけ声をかけて通話から抜けた。

そして、すぐに最低限のものだけ用意すると、俺は家から飛び出した。

ピーンポーン

まふの家に着き、一応インターホンを押してみたが、やっぱり反応はない。

ガチャッ

合い鍵を使ってドアを開ける。

「おーい、まふまふー？」

シーンと静まりかえったまふまふの家に上がり込む。

もう何度も来ている家だ。場所の目星はついていた。
おそらく機材などがある部屋にいるだろうと思い、急いでその部屋へ向かう。

ガチャリ

目指してきたドアを開ける。

そこには、予想通り、床に倒れこんでいるまふまふの姿があった。

「まふまふ！」

駆け寄って体に触れると、明らかに高い体温が手に伝わってきた。

「んん……」

小さくうめき声が聞こえるが、意識はないようだ。

とりあえずベットに運ぼうと、まふを抱き上げた。まふの方が身長は高いのだが、俺でも抱っこできるほどに軽い。

(無理すんなよ…)

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