青空-my blue sky-＊無神コウ＊ディアラバ＊ (ページ20)

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不機嫌の理由ページ20

『ねえコウ～？』
「…」
『コウってば。ごめんってー…』
「…」
コウがすっごく不機嫌になった。
理由はよくわからないけど多分…
私が話した昔の話だと思う。

作戦決行後。私は逆巻兄弟の中に、一人の知り合いを見つけた。
「逆巻スバル」。
彼とは、私がまだ魔界に住んでいたころに二人でこっそり会って遊んだりしていた。
スバル君のお母さんの事情や、ブラッドアイ所持者への攻撃も増えて会わなくなっていたが、
久々に友人の顔を見ることができてうれしくなり、コウに思い出話をしたところ
…こうなった。
『コウー…ごめんてってばー…』
「……
もー、わかったよ！わかった！」
やっと返事を返してくれた。
『そんなにスバル君との話、イヤだった…？』
「…うん。」
『ごめん。もう昔の話はしない。』
「…うん。」
まだ少しうつむきがちなコウが小さく頷く。
そして、小声でつぶやいた。

「ただちょっと…嫉妬しただけ。」
『え？』

聞き取りづらくてもう一度言ってほしかったけど、上手く誤魔化されてしまった。
「なんでもなーい」
『なにそれ。気になるじゃん。』
「気にしなくていいの。」

彼はそういうと、顔をあげて私の手を固く握ってきた。
「ねえA」
『ん？』
「間違っても…スバル君に会いに行くからとか言って、オレから離れないでね」
『うん。わかった。』
そう返すと安心したのか、握っている手が少し緩まった。

「もう絶対…絶対に離さないから。何があっても。」