第25話 ページ26
炭「本当に気を使わせてすみません、、、じゃあ行きましょうか」
『うん』
私と炭治郎は中庭に出る。
『さっきはあんな態度を取ってごめん。ちょっと急に驚いちゃって、、、』
「全然構いません!俺こそすみません。急に不快になるようなことを言って」
『炭治郎君は私に聞きたいことがあるんでしょう?今なら答えるから』
そう言うと炭治郎は驚いた顔をした。そりゃそうだよね。
さっきはあんなに避けてたんだから。
「率直に言わせてください。貴方からは鬼の匂いが2種類します。
あ、俺は鼻が効くから匂いで人が何を考えているのかを感じる事ができるんです」
『うん、知ってるよ』
「え?」
『信じてもらえるか分からないけど、、、私、この世界の人間ではないの。
私は貴方達のことは漫画で知った。そして数ヶ月前のある日、私はこの世界に
トリップした。だから正直に言うとね、私はこの世界がどうなるかも知っている。
でもそれを言うことはできない。それを言ったらこの世界が悪い方向へ動くかもしれないから。
現に今原作と話が変わっている。私は何が起こると分かっていても、素知らぬふりをしなければ。
、、、たとえそれが人の命を奪うことになろうと』
そういうと涙が出てきた。人の命がなくなるのに目を背けるなんて私は
なんて残酷なんだろう。
炭治郎が呆気に取られたように私を眺めていたけど、私の背中をさすってくれた。
原作通り、その手の温もりは太陽みたいだ。
私が泣き止むまで待った後、
炭治郎が口を開いた。
「Aさんからは、、、とても悲しい匂いがしていました。
それで、つい放って置けなくて、、、それはとても辛いでしょう。
でもAさんが正しいと思うように進めば良いんです。
俺はAさんが選んだ道を否定しません。
だからどうか、自分1人で抱え込まないで」
『ありがとう、、、炭治郎君』
炭治郎が心が綺麗なのは本当だった。
私が住んでいた世界でこんなに優しい言葉をかけられた事があっただろうか?
「それで話を戻してもよろしいでしょうか?」
炭治郎を見ると再び真剣な顔で私を見つめていた。
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