第13話 ページ14
あの声は炭治郎と善逸の声だ。
慌てて二人に見えない所に隠れる。
あのシーン、炭治郎が善逸を女の子から引き剥がす所だ。
ということは無限列車まで当分時間はある。
しかし、時間は長いようで短いものだからのんびりとすることはできない。
2人が通り過ぎたのを確かめると私は足早に去った。
炭「(今、さっき会った人と別の女性の匂いがしたような､､､)」
この前魘夢と行った商店街にもう一度行く。
この前は魘夢に色々買ってもらったから、私が何か買おうかな。
魘夢は何を使うっけ。
えっと錐や綱を炭治郎達に使っていたけど､､､
でもあれは魘夢が作らなければ意味がない。
だからその材料を買うのは却下しよう。
じゃ何が良いかな、と思っていると
「何か探しているの〜？私も一緒に手伝おうか？」
はっとして振り向くと桜餅色の髪を三つ編みに結んだ可愛らしい女性がいて。
甘露寺さん、と叫びそうになるのを必死に耐えて
「あの、手伝ってくださるのは全然嬉しいんですけど、誰か分からないのも嫌なので
お名前伺っても良いですか？」
と聞くと甘露寺さんは顔をにっこりして
「初めまして！私甘露寺蜜璃というの！よろしくね！！」
「私はAです」
「まあ、Aちゃんって言うのね！とても可愛らしい名前だわ♡」
「ありがとうございます、甘露寺さん」
「ところで、何か困っているようだったけど、どうしたの？」
甘露寺さんなら、恋愛系に詳しいだろう。思い切って聞いてみる。
「実は男性のプレゼントに相応しい物を探しているんです」
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