おまけ ページ18
自分が館に来て何ヶ月か経ったある日、初めて館に訪問者が訪れる。
「…ｯｽ」
「こんにちは〜」
「こんちは〜」
訪問者が来たのはいいものの、生憎館の主は出張で帰って来れないだとか。
他、きょーさんは見廻り。
レウさんとみどり兄さんは買い物。
コンタミさんは何かの準備という。
とりあえず早く帰ってきそうなみどり兄さん達を待つ為に一応リビングへ案内する。
ここ数ヶ月暮らしてきたが未だに館内を把握しきれていない。
客室が何処か分からない。
訪問者の三人にリビングでお茶を差し出す。
「ごめんなさい、生憎館の者、留守なもので」
「あ、いや、気にしなくて大丈夫…ﾃﾞｽ」
「…そうですか？すみません」
眼鏡らしき物を掛けた人がグイッとお茶を飲み干す。
「ぐちつぼさん、礼儀なってない気がする」
「いや、無理だってこれ(?)」
「何が無理なんだよ」
「…お茶継ぎ足しましょうか？」
「ｽﾐﾏｾﾝ…」
「いえいえ、お気になさらず」
笑顔で答えると、苦笑いで軽くなったコップを差し出してくる。
ティーポットで作り、余ったお茶を継ぎ足す。
それを飲み干した人に差し出すと、小さく頷いて受け取る。
「ねぇ」
「はい。どうされました？」
兎の耳が着いた人に見つめられる。
「君って人間だよね。生きてるんだ」
「あー、そうですね、何故か生かされてます」
本当に疑問なぐらい生きている。
自分は死ぬ為にここに来たはずなのに…なんて思い返す。
コンタミさん達に引き取られてからは何事の不便もなく生活している。
ご飯の味は未だに感じない…けど。
「へぇ！人間だったんだ！」
かわい〜なんて言いながら近付いてくる女性の姿をしている声が男性のような人。
近付いては頬を興味深々に伸縮してくる。
笑顔を崩さずに触られていると、ピタッと頬を触る手は止まる。
それに疑問を持ったのか二人も首を傾げている。
「無理してない？」
「無理…とは？」
「なーんか笑顔がおかしい気がして…？」
「そうですか？」
「うーん、なんて言うんだろ。例えるなら…仮面を貼った感じ？」
「あー、ちょっと違和感あったのそういう事ね」
「やっぱり原人さんも気付いてた？」
「…言われてみれば確かに…？(?)」
「でしょ？」
未だに頬を掴んでいる、男性の手を掴んで優しく振り払う。
「…あながち間違ってはいません」
いつものコンタミさん達と接している顔に戻すと、一気に空気が冷めていく。
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ゆいな(プロフ) - 彩結さん» コメントありがとうございます！オリフラ…立ててないはずなのに…1度確認してみます！御報告ありがとうございます！(ｺｿｯ) (2022年9月4日 22時) (
レス) id: a2749f031c (このIDを非表示/違反報告)
彩結 - たまたま見つけて１からちゃんと読みました！めっちゃ面白かったです！！！(オリフラついてます(ｺｿｯ) (2022年8月18日 12時) (レス) @page2 id: d9bdf40d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいな | 作成日時：2022年8月17日 17時
