3.6 ページ37
いや、魔法を使うのもこういう時に限って制御ができない可能性もありうる。
結局使わないことにした。
「きんとき…」
ボソッと幼馴染みの名前を呼んだ。
このぐらいの距離で聴こえてるとは言い難いが…
「うちのAに何してくれてんだぁぁぁ」
半分ヤケクソなきんときがこちらへ猛ダッシュで来る。
やっぱりこういう時だけ地獄耳だよね。
それに驚いている男性の手から素早くすり抜けて、きんときと共に来た走ってへろへろななかむ先輩に向かう。
「大丈夫？ほら！」
腕を広げられて、招かれると入りたくなってしまうのが人間だ。
勢いのまま抱きつくと、驚いた様な声が上から振ってくる。
「本当にするんだ…」
「すみません…。勢いで…」
「いやいいんだけどさ…」
静かになかむ先輩から離れて、なかむ先輩を見れば、普通に見てわかる程耳が赤くなっていた。
「…すみません、アクエリアス、置いてあるので飲んでてください」
「ありがとう…助かる…」
パラソルに帰って行くのを見計らってきんときの元へ向かう。
もうこんな人達世界にいらない。
彩の本当の恐ろしさなんて誰にも分かりゃしないだろう。
ーーーーー
パラソルに帰ってくると、きりやん先輩が慌てて心配をしてくる。
特に何も無かった訳じゃないが嘘を付いて何も無かったことを言い訳する。
少しだけでも信じてくれたのが有難い。
その後は何事も無くビーチバレーをしていたり…まぁ観戦だったけど。
焼きそば食べたり、焼きパンさんの作ったお城にこっそり色を着けたり。
人が段々と減って来て、かなり時間が経っていた様子。
「楽しめた？」
足元だけ海に浸かっているとこんそめくんが私と同じようにして話しかけて来る。
「うん。楽しかった」
「それは良かった」
にっこりと綺麗な笑みで微笑むこんそめくん。
その会話以外私達は何も話さなかった。
荷物を先にまとめておいたので今更衣室で着替えている勢は大変そう。
皆の着替えと準備が終わるまで夕陽に照らされる海をこんそめくんと静かに眺めていた。
━━━━━━━━━━━
実は脇腹キックさせようと思ったけどそういう性格じゃねぇなってなりまして、没となったという裏話
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 226人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆいな(プロフ) - ナナ(咲海)さん» あのパンダさんみたいにやらk……んん、コメントありがとうございます！読者様も御身体に気をつけてください。 (2022年12月2日 22時) (
レス) id: a2749f031c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(咲海)(プロフ) - すみません、初めてのコメントこれはやらかしですよね()いつも面白くて見てます!!体に気をつけて更新頑張ってください!! (2022年12月2日 7時) (レス) @page34 id: 3f154df861 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(咲海)(プロフ) - ア…本………ｶｲﾀｲ……(うつった) (2022年12月2日 7時) (レス) @page34 id: 3f154df861 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - 紅さん» 初コメありがとうございます！もっと面白いって思ってくれるように邁進いたします！多分 (2022年11月22日 18時) (レス) id: a2749f031c (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2022年11月21日 19時) (レス) @page13 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆいな | 作成日時：2022年11月18日 17時
