恋をすると (ページ19)

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「え、そんな出会いなの？」

『はい、。出会いとも言いたくないくらい酷いですよね。』

「黒ちゃんかっこいいのに、なんでOKしなかったの？」

『あの場でOKする女の子いませんよ、？』

「、そんなもんなの、？」

やっぱ女の子分かんないかも。なんて眉を下げながら
手元に来たばかりのメロンソーダに手をつける皇輝先輩。

男兄弟だから女の子との接し方が永遠分からない、
とぼやく。毎朝コーヒーを飲んでそうな雰囲気を醸し出しているくせに、メロンソーダを頼むなんて、とことんあざとい。

『、あ…あの』

「、ん？」

『、今まで彼女とかいたことないんですか？』

失礼は承知の上で、
どうしても聞きたかったこと。

グラスから手を離して、
しっかりと私に向き直る皇輝先輩。

「おれね、中学の時ずっと片思いしてた子がいたの。」

『、片思い…？』

「何度もひどいことされたけど、どうしても嫌いになれなくて。」

結局は好きが勝っちゃうんだよね。
そう苦しそうに笑う皇輝先輩、

『、ごめんなさい。こんなこと聞いちゃって…』

「いやあ、気にしないで、笑」

皇輝先輩を振り回すなんて、とんでもない女の子なんだろうな、と考え込んでいたら

「、そろそろ時間だしお店出ようか｣

『、そうですね』

学校終わりだから、あまり長い時間は一緒にいれなかったけど、私服の皇輝先輩に何度も息が止まりそうになった(？)し、何より永遠紳士な所にキュンキュンしかしなかった。

『ごめんなさい、ご馳走してもらっちゃって』

「ううん、俺が誘ったんだし。」

帰りはきっと駅が違うから、
お店の前でお別れになる。

「ん、どうしたの？立ち止まって、」

『え、皇輝先輩あっちですよね？』

「そう、だけど。」

『帰られないんですか、？』

「お家までお送りします。」

『えっ？、や、流石に申し訳なさ過ぎますって』

いいから帰るよ、。
優しくとられた右手に喜びと驚きで動揺が隠せない。

駅がすぐそこに見えてきた。
手はまだ繋がれたまま、

「、こうき、？」

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