rubis ページ40
・
『ねえ、何してんの？』
｢絡まれてたから。A、あいつのこと嫌いでしょ？｣
『いや、そうじゃなくて。』
連れられるがままに歩いてたら随分と人気の少ない公園のようなところに。ハッとしたように掴まれていた腕が解かれる。
『希咲、今1人じゃんか。早く戻りなよ、』
｢それじゃあ、Aが1人になっちゃうよ｣
『優先順位間違えてるよ皇輝、』
｢俺が来たくて来ただけだから、｣
、どこまで期待させたら気済むの？
その言葉を言い切る前に塞がれた口。
今も目の前にある皇輝の綺麗な顔に、
嫌という程鼓動が早くなる。
｢、……俺やっぱ、Aのこと好きみたい｣
真っ直ぐに私を見つめる皇輝に、
目をそらすことが出来なくなる。
その直後に、近くにいた人の歓声と拍手、
暗かった空がぱあっと明るくなったことで
目線を向けなくても花火が上がったのだと気づく。
誤魔化すのはまだ間に合う。
聞かなかったことにしよう、と
『ごめん、花火の音で聞こえなかったや 』
作り笑いを浮かべて、
皇輝から離れるように後ずさったら、
焦ったように近づいてきて、
また取られてしまう腕。
｢好きなの。Aのこと、｣
今度は、さっきよりもはっきりと聞こえる皇輝の声。
もう誤魔化しは効かないだろう。
『、なんで今なの……？』
｢え、？｣
『全部遅いよ皇輝、』
やっと純粋に颯太のことを好きになれる。
やっと自分の中で答えが出せたというのに、
皇輝のせいで気持ちに区切りが付けられなくなるのは
これで何回目だろう。
｢…おそい、？｣
・
『…もう、皇輝のことは好きじゃない。』
必死に涙を堪えて発した言葉。
声は尋常じゃないくらい震えているけれど、
これが今の私の素直な気持ち、
｢ … もう ってことは、｣
『……ずっと大好きだったよ。
腹立つくらい鈍感な皇輝のこと、』
`
`
その後のことはよく覚えてない、
涙で呼吸が乱れて、まともに言葉も発せず、
視界がぼやけて皇輝の顔も見えなかったけど
気づいたら目の前には、
汗をかいて息を切らした颯太が居て
ほんと泣き虫だなあ、ってはにかむ姿が
頭に乗る優しい颯太の手に
また涙が溢れた。
・
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なそそ(プロフ) - ucst0307さん» うわあもうまさに私がお届けしたかったのがハラハラきゅんきゅんなのでめちゃめちゃ嬉しいです(;_;)是非是非！読み返して頂けたら幸いです、！お付き合い頂き有難うございました!! (2021年4月1日 15時) (
レス) id: 98a4674b54 (このIDを非表示/違反報告)
なそそ(プロフ) - はるかさん» 本当に嬉しいです、！あまり更新出来ていない時期もありましたが最後まで読んで頂けたらと思います！お返事遅れてしまって申し訳ありません(><)お付き合い頂き有難うございました!! (2021年4月1日 15時) (レス) id: 98a4674b54 (このIDを非表示/違反報告)
ucst0307(プロフ) - ついに終わってしまいましたね（ ; ; ）ずっとハラハラきゅんきゅんしながら読ませていただいてました！絶対読み返します！ありがとうございました！！ (2021年4月1日 12時) (レス) id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 作者様のお話、ordinaryがほんとに大好きでいつも楽しく読ませて頂いています！更新楽しみにしてます。これからも頑張ってください！！ (2021年3月21日 13時) (レス) id: ba6e4ad784 (このIDを非表示/違反報告)
なそそ(プロフ) - あおおおおんさん» やばいですか！？？ありがとうございます！！（？）更新頻度はあまり高くないですがこれからも読んで頂けると嬉しいです(><) (2021年3月7日 15時) (レス) id: 9bade5f072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なそそ
| 作成日時：2021年1月23日 15時
