alpha ページ37
・
side _ sota
朝のHRで、今日は3年が午後からテストがあるから俺らは午前までなことに気づいて、終礼が終わった途端向かったのはお昼一緒に食べよう、と誘ってきたひらつの所。
｢昼までなんて知らなかったんだけど、｣
｢俺もー 知ったのさっきだよ｣
｢んで、Aちゃんどこいるか分かったの？｣
｢うわっ、また皇輝に聞くの忘れた！！！｣
滅多にない午前授業に気を取られていて頭はAでいっぱいだったもののすっかり忘れていた皇輝のこと。 ひらつの言葉に真っ先に皇輝のクラスに走る。
｢あ〜よかったまだいた！！｣
｢…あ、 、うっちー｣
息を切らした俺を見るなり、分かりやすく眉を下げる皇輝に A今日寝坊？？家いた？ と問いかける、
｢…… 黒田といる 、と思う｣
｢はっ……？｣
少し詰まらせながら発された言葉に思わず開いた口が塞がらなくなる。
｢なん、で…？｣
｢昨日深夜になっても帰ってこないから心配になってさ、｣
Aに電話かけたのにその通話相手黒田で俺もびっくりした。 と頭を掻きながら呟いた後、黒田がAは俺ん家いるって言うから 迎えに行くって言ったんだけどすぐ電話切られちゃうし黒田の家も知らないし。でどうしようも出来なくてさ。
｢…ありがとう、｣
｢っえ、どこいくの、！｣
皇輝が最後の言葉を言い切る前に動いていた足。
向かう先は勿論黒田の家で、電車に揺られながら必死に頭を働かせてみたら、今朝から今にかけてのこと、全て辻褄が合う気がした。
黒田との関係はなんとなく気付いていたし、ほんとに時々Aから黒田と同じ香水の匂いがして、嫌でも理解してしまう自分を憎んだ。
10数年以上この感情を持っているからか全く相手にされない自分が嫌で、半ば諦めてしまっていた時に黒田と出会った。俺の事をライバルと思ってないのかというくらい社交的な黒田に初めは戸惑いまくってたけど、
｢黒田ん家どこだっけ、、｣
1度ひらつと泊まりに行ったことがあるといっても何ヶ月も前だ。うろ覚えな道を歩いていると 車がギリギリ通れるかくらいの細い道に入っていく見覚えのある後ろ姿を無意識に追いかける。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 803人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なそそ(プロフ) - カスミソウさん» 細かいところに注目して頂けてとても嬉しいです(;_;)とても励みになります、、！！有難うございます。頑張ります!! (2021年3月21日 16時) (
レス) id: 9bade5f072 (このIDを非表示/違反報告)
カスミソウ(プロフ) - 平塚くんの｢堂々と好きでいていいんだよ、｣という言葉がなんかいろいろ心に響きました、、ordinary大好きです！焦らず、作者様のペースでゆっくり更新まってます！大好きです。 (2021年3月15日 10時) (レス) id: 6db1a71cd8 (このIDを非表示/違反報告)
なそそ(プロフ) - たぬらさん» そう言って頂けて本当に嬉しいです、、後数週間は頑張れます有難うございます、！少しでも多くお話を書くよう心がけるので是非これからも読んで頂けると幸いです、！ (2021年1月10日 5時) (レス) id: 1a9c982c73 (このIDを非表示/違反報告)
たぬら - 続きが見たくてしょうがないです、、、。 (2021年1月8日 13時) (レス) id: 0545fdce9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なそそ
| 作成日時：2020年11月30日 2時
