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寒さに耐えられなくなった私の体はくしゃみをした。
A「ハックシュン！」
平野「え！？Aダウン持って来なかったの！？」
A「あ、いや、本当は車の中にあるんだよ！？
だけどすぐ撮影終わるしいいかなって思ってさ〜あはは笑」
本当は車の中にダウンなんて無いんだけど笑って誤魔化した。
平野「撮影始まるまで俺のダウン着ときなよ…風邪引く。」
A「大丈夫大丈夫！！もうすぐ撮影始まるでしょ？
すぐ帰るから安心して！！」
平野「でも…」
スタッフ「すいませんお待たせしました！
では今回も撮影を始めていきます。
今回撮影するシーンは……」
紫耀の言葉を遮るようにタイミング良くスタッフが
話し始めてくれた。
おかげでダウンを借りることにもならずに済みそう。
そして私が言った通り、撮影はこのあとすぐに行われた。
今回撮影するのは、音ちゃんの友達が神楽木にバカにされるところ。
庶民をバカにした言い方をされるシーン。
そこで私が神楽木を肉でぶっ叩くっていうシチュエーション。
はぁー。本当にぶっ叩いちゃっていいのかな。
でもこれで本気で叩かなかったらそれこそ失礼だろうし…
だから私は思いっきり紫耀をそこに置いてある肉で叩いた。
私の怪力によって紫耀は吹っ飛んだ。
正直ここまで吹っ飛ぶと思ってなかったから私も想定外。
A「ほんっとしょうもない！！！！！！！」
私はその台詞と共にその場から立ち去った。
スタッフ「はいカット〜〜！！
Aちゃん、遠慮無く叩いたね〜笑いい叩きだったよ笑」
A「いやいや、とんでもないです…紫耀のおかげなので。」
木南「もしかしてAちゃん、実際にプライベートでも
こうやって肉で人殴ったことある？笑」
A「いやいや！あるわけないじゃないですか笑」
スタッフや共演者の方と会話をしたあと
私は慌てて紫耀のほうに走って行った。
A「紫耀！！！！ごめんね！？大丈夫！？！？
いや大丈夫なわけないよね……」
紫耀のほっぺには肉についてたタレがついている。
平野「遠慮なくって言ったけどここまで来るとは思わなかった笑
さすが怪力だね笑」
A「紫耀が遠慮なくって言うから…」
平野「全然怒ってないから大丈夫！撮影お疲れ様。」
こんな最低なことをしても紫耀は私に優しくしてくれた。
平野「もう夜遅いし今日は帰りな？
家まで送ってあげられなくてごめんね。」
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作者名：ゆうか | 作成日時：2022年9月7日 21時
