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JH side
目隠しをしながら軽やかに、そして、儚さを醸しだしながら歌い上げたA。
曲が終わった後黒い目隠しからは、一滴の透明な雫が流れた。
でも、観客からはたくさんの拍手や声援が。
Aはしゃがみ込んで泣いてしまった。
今すぐ、抱きしめてあげたいけど、我慢。
その後Aはマネージャーに支えられてステージから消えた。
でも、一度起こった拍手喝采の余韻はまだ会場の中に残っていた。
MC) おめでとうございます!一位は shining doll of HARU!「今」です!!
Aは泣き腫らした目をまんまると開けて驚いていた。
自分たちは、一位を取ることができなかったけど、不思議と、悔しくはなかった。
むしろ、Aが一位をとって嬉しかった。
他の、アイドル達だってそうだ。
悔しいと言う表情はなかった。
納得している表情で、笑顔でAを祝っていた。
Aにマイクが渡された。
A) 皆さん、ほんとうにありがとうございます。こうして、韓国でアイドルをやらせていただいているということだけでも、すごく光栄なことなのに、こうして個人でもこのような賞を頂くことができて感謝でいっぱいです。このような、多彩な方達がたくさんおられる中、日本出身の私がこんな賞をもらってもいいのでしょうか。そのような気持ちもあります。なので、この賞はここにいらっしゃる全員の方に分けたいと思います。応援してくださった、Shinyの皆さん、そして支えてくださっている事務所の方達、そして家族、大事な人たち全てに感謝を表したいと思います。本当にありがとうございます。
Aは流暢な韓国語で、喋りながらもまた涙を流していた。
ねぇ、A。その大事な人たちの中に俺は入っているよね??
よく頑張ったA。今日はもう休もう。
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作者名:ソナ | 作成日時:2023年4月23日 13時