君と描きたい未来がある (ページ48)

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episode46★｡.* ページ48

三笠side

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廣｢茉白っ……｣

教室に帰ってくるなり私の元へ歩いてくるヒロインに、どうしたのと尋ねる。

なんと、前に私に見せてくれたあのスケッチブックを落としてしまったらしい。

しかしそれ以前に、彼女の真っ赤に染まった顔に興味が湧いた。

三｢ねぇヒロイン……やっぱり霧野くんのこと、好きでしょ？｣

廣｢……今、その質問しないで…。｣

図星なのだと確信した。

正直ヒロインが霧野くんを好きになることなど、だいぶ前から分かっていた。

しかし、鈍感なヒロインのことだ。きっとしばらくは気付かないと、半ば諦めていた。

廣｢それより、スケッチブック。もう1つの方はまだしも、向こうを見られたら……。｣

三｢あははっ、確かに大変だ。｣

廣｢茉白、面白がってるでしょ！｣

三｢ごめんごめんっ、嬉しくって、つい。｣

この間まで私には何も言ってくれなかったのに。

今となっては、こんなに素直に話してくれる。

嬉しかった。胸がいっぱいになった。

ただ、寂しさもあった。彼女の中での1番は、私では無いのだと。

まぁ、それでもいい。彼女が幸せなら。

三｢きっと大丈夫だよ。ね？｣

根拠の無いそんな言葉も、なんだが自信をもって言えた。