君と描きたい未来がある (ページ43)

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episode41★｡.* ページ43

霧野side

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帆｢あれ、霧野くん。今日ヒロインちゃんいないけど…｣

霧｢いえ、今日は廣瀬に用があった訳じゃないので。｣

食器を洗う帆鳥さんの目の前の席に座る。

帆｢珍しいね。俺に話したいことでもあった？｣

霧｢話したいことっていうか……聞きたいことがあって。｣

俺がそう言うと、食器洗いを終えた帆鳥さんは皿を棚から取り出してからこちらを見て笑った。

帆｢何でもどーぞ。｣

そして、料理を始めた。

霧｢…今日、初めて…ではないけど、廣瀬に隠し事されて。｣

帆｢隠し事？ヒロインちゃんなら、わりと普通じゃない？｣

霧｢本音で話すって約束したんです。でも…俺には、言えないって。｣

廣瀬を、信じていないわけじゃなかった。

きっと内容は俺を困らせること、迷惑がかかることだと思ったんだろう。

分かっている。俺を思ってしてくれた判断だと。

でも、ただ、それでも俺は、言ってもらいたかった。

霧｢…帆鳥さん。｣

帆｢？｣

霧｢俺は…廣瀬が悩んでる時につらいって言える存在には、まだなれてないんですか…？｣

“気の合う友達”。

それじゃあ、ダメなのだろうか。