君と描きたい未来がある (ページ39)

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episode37★｡.* ページ39

廣瀬side

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それは、ある日の放課後のこと。

あの日以来霧野くんと渡り廊下以外でも会うようになり、私はただ舞い上がっていた。

そんな日常に訪れた、当たり前の出来事。

｢廣瀬さん、霧野くんと仲良いんだね。｣

私を校舎裏まで連れ出したのは、クラスの女子だった。

泣いている1人をもう1人が慰め、他の2人が私を責める。

考えてみれば当然だった。彼が人気なのは痛いほど知っていた。

｢ねぇ、どうして霧野くんと仲良いの？｣

廣｢どうしてって…たまたまだよ。気があっただけ。｣

｢気が合う？たったそれだけ？｣

廣｢うん。それだけ…｣

｢そんなわけないじゃないっ…！｣

泣いていた女の子は、突然そう叫んだ。

｢私は中学の時から霧野くんが好きだったっ…彼の趣味や好きな物は徹底的に調べあげたのっ！でも未だに彼とは仲良くなれない…それくらい大変なことなのよっ…！｣

廣(うわぁ…この子重症だ…)

徹底的に調べあげるって、下手したらストーカーじゃない？

仲良くなれないのだって、別に私のせいじゃないし……。

｢どうしてっ……私のがずっと前から彼が好きだったのにっ……｣

ただ、少しだけ分かることがあった。

彼女も、彼に恋していて…

｢なんでよっ……。｣

私が、彼女を傷つけたということ。