かくれんぼ (ページ44)

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幸せになってもページ44

咲月side

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カタッ。

机の上に、2つの写真立てを置く。

1つは家族写真、もう1つはかなめんや真央達と撮った写真。

真央との関係は、みんなには秘密だ。

みんなの前では"真央"ではなく、"相川くん"と呼ぶ。

真央は外で私を呼ばない。呼ばないでいてくれる。

…最近少しだけ、心が楽になった。

誰にも教えていない私の過去は汚れたままだけれど、少しずつ私も生きていいんだと、生きる場所があるんだと思い始めている。

……その矢先。

プルルルルルルルル……

さ｢もしもし、叔母さん？どうかしたの？｣

電話の相手は、お母さんの妹。

私達の生活費は、この人が補ってくれている。

叔｢愛生、落ち着いて聞いてね…実はさっき…｣

さ｢？｣

叔｢幸生が事故に遭ったの。｣

電話が切れた後、すぐに病院へ走った。

病院に着くと、丁度幸生が手術室から出てきたところだった。

さ｢叔母さん……幸生は！？｣

叔｢…頭にかなり影響があったみたい…今から1日経つまでに目が覚めないと、もう二度と…。｣

さ｢う……そ……。｣

……あぁ。

きっと、罰が当たったんだ。

汚れてしまった私が、幸せになろうとしちゃったから。

幸生は、私の唯一の家族なのに……。

さ｢ごめん…ごめんね幸生……｣

その後、私は家に帰された。

あなたは学校に行きなさいと、叔母さんが無理矢理。

頭がぼーっとしてた。

明日も、笑っていなくちゃ……。