君と空を見上げれば (ページ37)

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episode34☆*: ページ37

Aside

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4歳。

営業に失敗したお父さんが、大量の借金を置いて夜逃げした。

｢仕事は順調｣って言ってたのに。

5歳。

お母さんが不倫相手と子供を作り、家を出ていった。

｢家族は私が守る｣って言ってたのに。

6歳。

妹の里親が見つかった。

その親が｢今は緋彩しか引き取れないけど、いつか絶対迎えに来る｣と、私に言った。

今度は信じなかった。

案の定、迎えはまだ来ていない。

でも結構幸せだった。

瞳子さんやマサキ、お日さま園のみんなに囲まれて…

そんな日々は、簡単に壊されてしまったけど。

｢お前親いないんだろ？｣｢かわいそー！｣

中学に入って、仲の良い友達にこぼした話が、学年中に広がった。

いつしか、みんな私を軽蔑するようになった。

通りすがるだけで、

｢あの子親いないんだって！｣

話し掛けたら、

｢あ…私用があるから…！｣

1人ぼっちになった私は、学校に行くのを辞めた。

いわゆる不登校。

そんな私を心配して、瞳子さんは言ってくれた。

瞳｢雷門中へ転校しましょう。あそこならマサキと一緒だし、何より私が信頼できる人がいるから。｣

今思えば、その信頼できる人っていうのは円堂監督だったのかもしれない。

それに、私にも信頼できる人ができた。

今の私は、以前より…

ずっとずっと、幸せだと思う。