帰国してから恐ろしい程愛されてるんですが

もしも記憶が消えたら ページ48

哀｢記憶を消す薬？｣

阿｢あぁ、何でも知り合いがどうしても消してほしい記憶があるからと頼んできたらしいんじゃ｣

哀｢なるほど、彼は探偵だから頼めば何とかなるとでも考えたのかしら｣

阿｢どうじゃ？｣

哀｢多分作れるわ｣


灰原に記憶を消す薬を依頼した安室透、

及び降谷零は自分のベッドで眠る少女を見て口角を上げる

勿論記憶を消してほしい知り合いというのは嘘だ

彼の本当の目的は彼女の記憶を書き換える事。


降｢やっと、本当に俺のものになる…｣


金色の髪を一房摘まみ上げる

何も知らない彼女はまるで人形のように眠っていた

次に目覚めた時には記憶が書き換わってるとも知らずに…


･

･

･


目が覚めると、そこは知らない場所だった

何処かの部屋のようだが、見覚えがなかった

私はベッドから起き上がり、部屋を出ようと扉の前に立った時だった


降｢起きたか、A｣

『っ！？誰？』


いきなり扉が開き、金髪の男性が目の前に立っていた

この人がここの家主か？

どちらにしてもこんな人見た事がない

彼は私の事知ってそうだけど


降｢忘れたのか？

俺は降谷零、お前の恋人だよ｣


恋人…？

私、誰かと付き合ってたんだ

何だか記憶が曖昧というか…

自分の事しか覚えていない


『そうだったんですか…

ごめんなさい、私記憶がないみたいで』

降｢記憶がない？｣

『自分の事しか覚えてなくて…

貴方の事も忘れてたみたい』

降｢そうか…でも大丈夫だ

また二人で記憶を作ればいい｣

『…ありがとうございます』


降谷さん、優しいな

記憶がなくなったって聞いても見捨てないなんて

何でこんな優しい人を忘れちゃったんだろう


降｢(全て上手くいった…

これから宜しくな、A…)｣


計画通りにいった降谷は彼女からは見えないように不敵に笑った

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