好きだったよ、君。

１３ 止めたことを。 side？ ページ16

夜、仕事が終わり、なんとなくスマホをいじる

あまり時間がない日々


こうしてきちんとスマホを手に取ったのは、何時ぶりだろうか



｢…………あ、｣



電話帳の“さ”の所に登録している君の名前



(……まだ、消してなかったんだ)



なんて、自分に嘘をつく

本当は、知っていた


何回も、何回も消そうとして

止めたことを


そして、

何回も、何回も連絡しようとして

止めたことを



目を閉じると

ふと、描かれる君の笑顔




−−−−会いたい

けど、会えない


君は今、どうしてるだろうか








−−−−A

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