45 ページ46
.
卒業してから数年後、
...濱田先生がいなくなってから数年後
私は教師という夢を叶え、毎日必死で
楽しく仕事をしていた。
「おう！さよなら！！
はよ帰りや！！」
横で笑顔で生徒に手を振るのは
変わらず幼馴染の重岡。
私の夢が決まってからずっと一緒にがんばってきた。
まさかの大学までも一緒で
どこまでこの縁は続くんだ？
そう思っていた。
「お？まぁた濱田先生のこと考えてんのか？」
ニヤニヤしながら私の顔を覗き込む
『違います〜。重岡先生のことです〜。』
正直なことを言うと一瞬で黙る重岡。
「な、なあ、俺のこと好『ごめんね。』
「あー、また大毅先生とA先生ラブラブしてる！」
「結婚しないの？」
こんなやりとりは日常茶飯事だ。
生徒たちが帰ったころ
今日ははやく帰れる時定でした。
いつものように早く帰ったであろう重岡。
私も今日はゆっくり休みたい。
そんな気持ちで仕事を終わらせ、玄関に向かった、
「遅いで、はよ帰るで。」
ふいに懐かしい感覚に襲われた。
あぁ、高校生のときも重岡とこうやって帰ってたなとか
重岡はどんなに私が遅くても待っててくれたなとか
濱田先生にとって海は変わらないものだったが
私にとってのその存在は
重岡なんだと思う。
『重岡ってさぁ、海みたいやね。』
急にそう言った私に重岡は笑う
「なんなん？バカにしとる？」
『違うって。
変わらないなあって思っただけ。』
すると重岡は優しい笑顔になって
「当たり前やろ。変わるわけないやん。
いつでもお前の味方や。」
「ほら、見てみ？」
どこかを指差した重岡
その方向にはあの海が広がっていて
夕暮れ時だった。
『わあ...きれい...』
そう息を漏らした私の顔を手で挟んだ
「夕日もそうやけど、
お前が見なあかんのはこっち。」
漏らしていたはずの息を
私は一瞬で呑んだ。
だってね、そこには
見慣れた後ろ姿
忘れるはずがなかった。
「行きや...？」
トンっと私は肩を押された
『うんっ...ありがとうっ』
走り出した私の後ろで
「俺の味方もしてなー！」
そう叫んでるのが聞こえた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 850人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そら(プロフ) - 初めまして。最後まで一気に読ませていただきました。最初はドキドキしっぱなしで、いつか身を結ぶのかなって思っていたら、いい意味で期待を破られました！卒業式の日の海での会話から涙が止まらなかったです、とても感動しました！これからも頑張ってください！ (2020年8月14日 3時) (
レス) id: e28544dfc9 (このIDを非表示/違反報告)
シャオラン(プロフ) - 初めまして。20話目ぐらいから大体予想が着いたのですが、切なくてそれからずっと号泣でした。最後の10話くらいから涙が止まらず、凄く感動しました。こんな泣ける小説読んだのは初めてかもしれません。これからも頑張って下さい。応援してます。 (2019年2月26日 0時) (レス) id: 39265f0c80 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - みゆきさん» 完結までお付き合いくださいましてありがとうございます！具体的な感想ありがとうございます（ ; ; ） (2018年5月10日 19時) (レス) id: 26039588f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 沙耶さん» ありがとうございます！ (2018年5月10日 19時) (レス) id: 26039588f2 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 完結お疲れ様です！最後�霤沈萓犬�捕まる前あたりからずっと号泣でした！ (2018年4月29日 23時) (レス) id: f948add40a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴの | 作成日時：2018年3月20日 21時
