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及川side




俺とAが出会ったのは中学2年生の頃。




「くそ及川周りに迷惑かけるくらいなら帰れ!!」


「なんだよそんな言い方ないだろ!!」




その日は少し俺が荒れてたこともあって岩ちゃんと少々衝突していた。




「ビビってんじゃねぇよ思いっきり打て!!」




岩ちゃんにそう言われてカッとなった俺は言われた通り思い切りボールを打ち付けた。



そのボールは岩ちゃんの方に向かって飛んでいく。



しかしボールは岩ちゃんを超え、ちょうど外に出てしまった。




「あ、やば!」




そして最終的にボールは外を通っていたひとりの女子生徒に衝突した。



俺はサーッと血の気が引くのを感じ、急いで女子生徒に駆け寄る。




「大丈夫!?」



『いてて…』




その女子生徒がAだった。




ゆっくりとAは顔を上げる。




その鼻からはタラーっと血が流れていた。




思わぬ顔に俺は思わず吹き出してしまった。



『ちょっと待って何笑ってんの?まず謝れよ!』



「いやーごめんごめん笑まさか鼻血出てると思わなくて笑」




しばらく笑っている俺にムカついたのか、Aはいきなり意味のわからないことを言い出した。



『もういい、私バレー部はいるから!そしてあんたにボールぶつけ返してやる!!!』



その日、Aはそのまま怒りながら帰ってしまった。



その時は破天荒な子だなとしか思っていなかった。








翌日、部活に行って隣のコートを見てみると体操服姿の彼女の姿があった。



俺は思わず大声をあげる。



「あれ!?昨日の!?」



まさか本当に入部するとは思っていなかった。





その行動力だけでも面白いのに、なにがいちばん面白いってバレーがヘッタクソなこと。



まず腕にボールが当たらない。



多分ボール見えてない。



とにかくバレーに向いてない。




俺は面白くて面白くて声を上げて笑っていた。



『くそーバレーは私には無理だったか…』



Aはその日に退部届を提出したらしい。








俺は何故かAに興味津々だった。



そして俺がマネージャーにならないかって誘ったのがきっかけでAはバレー部のマネージャーになった。






多分、この時から俺の恋は始まってたんだと思う。

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げのげ(プロフ) - ハルスケさん» ありがとうございます!とても励みになります🥹 (1月29日 17時) (レス) id: f5508f1222 (このIDを非表示/違反報告)
ハルスケ(プロフ) - 初コメです!ランキング1位に乗っていて、すぐに拝見させていただきました!めちゃくちゃ面白いです!かっちゃんも好きなのですが、及川も大好きなのでとても嬉しいです!更新頑張ってくださーい! (1月29日 13時) (レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:げのげ | 作成日時:2024年1月28日 14時

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