【文スト】と或るマフィアのトリップ記【オリジナルAU】

目が覚めて ページ3

_______......。

人の声が聞こえる。自分に意識があるのだと気付いた。

体が濡れている感覚。コアに水なんてあったか？


...いや、待て。

そもそも、此の声は誰のものだ？

｢...あ、起きちゃった。｣

｢ーーーっっっ！！！？？｣

目を開けると、ニンゲンの顔がドアップで映っていた。









｢酷いなぁ、いきなり頭突きするなんて。｣

｢気絶しているのを良い事二襲おうとしていた相手に謝れと？｣

｢だから、人工呼吸をしようと思ったんだってば。｣

話聞いてるのかい？と無駄に良い声で訪ねてくる声を無視した。

「で、此処は何処だい？」

「ヨコハマの、鶴見川……です。」

あの、どちら様で……？という言葉に、自己紹介しておくかと向き直る。

「私はGatto………いや、ユイだよ。名字は忘れた。君は？」

「ぼ、僕は中島 敦＿＿」

ぐうううぅぅぅぅぅぅ

彼＿＿＿アツシ、いや、ナカジマ君と呼んだ方が良いのかな？

ナカジマ君の腹から、空腹を告げる虫の声が聞こえた。

「空腹かい少年。」と、ふわふわ頭の男がクスリと笑いながら尋ねる。

「じ、実はここ数日何も食べてなくて＿＿＿」

ぐうううぅぅぅぅぅぅ

今度は男の腹の虫が鳴いた。

「私もだ。序でに財布も流された。」

「ええ！？助けたお礼に御馳走っていう流れだと思ったのに！」

「？」

「『？』じゃねぇ！」

口が悪いぞナカジマ君。

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