名無しさん【NJ】 (ページ5)

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#3 デートページ5

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とても落ち着いた雰囲気で、素敵な店内だった

店員さんはナムジュンさんを見て、私を見てから、もう一度ナムジュンさんを見て目を大きく見開いて飛び上がった

「や、や、ゆんぎっ、ナムジュンがっ」

「なんすかヒョン、うるさ……

ひょ、ナムジュンが、かの、かのじょっ」

二人の男の店員さんは、ナムジュンさんの腕をバシバシと叩いたり私を見て驚いたりしていた

「あの引きこもりナムジュンが彼女なぁ…」

「引きこもりじゃなくて仕事です。もう早く席案内してくださいよ」

照れ隠しなのか、耳は赤いから分かりやすい

からかわれてることを、不思議と嬉しく感じていた

ジンヒョンとユンギヒョンは大学時代によくしてもらった先輩なんだ、料理が上手で、面倒見も良くて、よく食いっぱぐれてる僕にご飯を食べさせてくれるんだよ

席に案内されてから、ジンさんとユンギさんとの馴れ初めをまくし立てるように、でも嬉しそうに話していた

「素敵ですね」

ナムジュンさんも、おふたりも

そう言えば照れたようにはにかんだ

食事は思ったよりも楽しく時間が過ぎた

心配していた私の人見知りによる沈黙もナムジュンさんの面白エピソードのお陰で無いに等しかった

ナムジュンさんが自身のことをたくさん話してくれるから

私のことについてはほとんど話さなかった

その方が、ありがたかった

面白い話なんてないし、ましてやバツイチなんて

「僕の話ばっかりで、すいません」

『いえ、楽しいですよ』

スマートでカッコイイと思っていた彼は思ったよりも不器用でいい意味でおちゃらけた人だった

リップクリームやボールペンを最後まで使い切ったことがないとか、お気に入りの本に珈琲を零してしまっただとか

彼の意外な一面を知れて嬉しかった

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