別れ43 ページ43
天馬たちの決勝戦が始まる。やはり天馬達はボロボロになってしまう。
画面の切り替えにイシドシュウジが映る。相変わらずの眉間のしわは、私のせいなのかもしれない。
が、天馬たちはなんとか限界突破で優勝。いつもの私なら良く頑張った!!、凄い凄い!!とテンションマックスで騒いでるが、今はその気になれない。
「あいつら、マジで優勝したな。」
『うん、本当に...凄いね、天馬たち。そっか、これで終わりなんだね。これで終わったの、私たちの役目は。これでよかったのよね。』
「おいおい、まだまだ終わってねぇよ。あいつらのサッカーはこれからだ、また泣くのかよAチャン。」
『だって...なんだ..か。感動しちゃって。』
「はいはい。おら、泣き顔見られたくなかったら俺の胸でも借りてろ。」
本当に情けないが胸を借りる。最近涙もろくなってきた気がする。
涙が出る、つまりそれは、心の乱れで会って。原因は分かっているものの、もうそろそろ自室神経の限界だ。
「感動した、とかいいながらいろいろ考えちゃったんだろ。昔、俺らが優勝した世界大会の事とか。あー、大人になって、さっかーしてねぇなぁとか。さみしいんだろ、昔の自分と比べちまうとさ。」
頭を撫でながらしゃべり続ける不動。大人感ですぎ。
「なんかいか映ってたな、豪炎寺。Aちゃん、アイツが映るたび、悲しそうな顔するんだぜ？？自覚ねぇだろ...。俺はさ、こうなっちまったこと、後悔はしてねぇよ。まぁ、申し訳ないって思うけどよ。」
「俺はずっとAチャンが好きで、幸せだけを願ってた気がする。まぁ、今もそれは買わんねぇけど。でもな、俺気づいちまったんだよ。」
俺だって、いつかは区切りをつけねぇといけねぇんだ。
嗚咽を漏らしながら頷く。みんな、同じなのだ。それぞれが葛藤を持っている、というよりも、区切りをつけて、選択をして生きていくのだ。
それが、学校の進路、就職、結婚。いや、そんな大きくなくていい。
毎日かわす言葉も、やることもすべて選択なのだ。
「俺はAチャンを好きになるっていう選択、ずっと好きでいるっていう選択を間違ったっておもったことはねぇよ。」
いっぱい、伝えたい感情はあるのに、それが言葉にならない。
頷くことしかできない私に、ここまで優しくしてくれるのは、不動だけ。
喜びの声をあげるテレビの傍に、私は久しぶりに子供のように泣いた。
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ゆい(プロフ) - こよいさん» ありがとうございます!!!良ければ後編もよろしくお願いします! (2018年11月24日 22時) (
レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
こよい - この小説、大好きです (2018年11月24日 20時) (レス) id: e62f20c155 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - チョコバナナさん» ありがとうございます！！よろしかったら続編も楽しんで行ってください！！ (2018年11月10日 16時) (レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
チョコバナナ - 修也くん大好きなので嬉しいですぅぅぅぅ！更新頑張ってください！ (2018年11月9日 20時) (レス) id: c696327d14 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ワンダーランド☆さん» ありがとうございます〜!!!中3なので両立が難しいものの、毎回楽しくか書かせていただいてます。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2018年11月6日 0時) (レス) id: 8b717c3bab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいどん | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月28日 2時
