【北信介】別の人の女になったで【宮侑】

新 ページ30

「よう来たねぇ、いらっしゃい。ゆっくりしてってなぁ」

「お邪魔します、これ、些細な物ですが...」

「あららぁ、虎屋の羊羮なんて。ありがとうねぇ」




信介さんのおばあちゃんだなんて、どんな怖そうな方が出てくると思いきや、優しそうな丸そうなおばあちゃんでびっくり。

信ちゃん信ちゃん。そう言って我が孫にハグする様子は、可愛くて仲つつまじかった。









「信ちゃんから話は聞いとるでな、ご苦労さんやなぁ。まぁまぁ、そう堅くならんでもええよ」

「A、ばあちゃんも言っとるし」







それから改めて信介さんと交際していること、これはお見合い結婚だということ。そしてまだ結婚を渋っている理由について、隠さず話した。

信介さんのおばあちゃんは頷きながら聞いてくれて、途中涙が出てもティッシュを差し出してくれた。




.









「そうです、宮ツインズの。金髪の方の」

「あら、あの男前さんの。懐かしいねぇ、懐かしいねぇ」

信介さんが少し出掛けてくる、と行って既に少一時間。

大きく目的とはかけ離れたが、高校生だった頃のアルバムを引っ張り出しては懐かしいと笑うおばあちゃんに、どうにも心和んでしまった。

あと一時間ほどで帰らないと行けないにも関わらず彼は帰って来ない。









「信介さん、一体どこまでいったんでしょうかね」

「信ちゃんはきっと墓参りに行っとるよ、Aちゃんも連れて行けば良かったにんな」

「あ、亡くなられた両親の...」




それから信介さんがなかなか私に話してくれなかった、両親の話を聞いた。



ーーーーーーーーーーーーー
明けましておめでとうございます、今年も本作品を何卒、宜しくお願いします。
更新大変お待たせしまして、本当にすいません

年末年始って忙しすぎ〜

皆さんも自分の身体をご自愛ください

論→←酷

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す