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「それにしてもAさんと安室さん、本当にお似合いですね」
「あら、ありがとう蘭ちゃん」
コナンくんと蘭ちゃんが私の隣の席へ移動してきて数分。
私と蘭ちゃんはガールズトークとやらをしていた。
と言っても、ほとんどが私と安室透の関係についてだけど。
ちらりとゼロくんの方を盗み見ると、コナンくんと何やら真剣そうにお話している。
小学生と何をそんな真剣に話し合う必要があるんだか。
まあでも、邪魔はしない方がいいよね。
「蘭ちゃんは?恋人とか、居ないの?」
「い、居ないです居ないです!」
「えぇ?怪しいなぁ」
「…あの、Aさん。ずっと好きだった幼馴染みに告白されて…恥ずかしくて返事ができない時って、どうすればいいですか…?」
その言葉を私にだけ聞こえるように耳元で囁いた蘭ちゃん。
へぇ…幼馴染みのことが好きなんだ。
「じゃあ蘭ちゃんとその子は両思い、ってことね?」
「っ…ぁ、いや……はい…」
「きゃーっ青春!」
「……元気ですね」
「あは、すみません」
頬を赤らめて頷いた蘭ちゃんが初々しくて可愛くて、思わず騒いでしまう。
そうしたらしっかりゼロくんに怒られてしまった。
嫌味ったらしく元気ですね、なんて言った彼はもうコナンくんの方に向き合っていて。
ふん、と唇を尖らせながら私も蘭ちゃんの方へ向き直る。
パタパタと顔を手で仰ぐ彼女の頬は未だに赤い。
いいなぁ、若いって。
私は学生時代をほとんど警察になるための勉強に費やしてしまったから、恋愛なんて疎遠だったから。
強いて言えばアメリカにいた時に向こうの外人と遊びに行ったくらい。
だからってふしだらな遊びはしてないし、体だって綺麗だ。
…ま、29にもなって綺麗な状態なのが良いと言えるのかは置いておいてね。
「安室さんとAさんって2人ともお顔綺麗だし…おふたりみたいにお似合いになれるかどうか…」
「そんなこと気にしないの。お似合いかどうかを決めるのは自分なんから、他人の意見なんてどうでもいいんだから。…あ、でももしクズな男だったらちゃんと友達の言うこと聞くのよ?」
「ふふ、はいっ…!」
落ち込んだ表情だった彼女が元気になったところで、ゼロくんとコナンくんも話が終わったみたいだ。
「じゃあコナンくん、そろそろ私たちは帰ろっか」
「うん!」
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結衣(プロフ) - RIOさん» ありがとうございます!すみません、確認したのですがfryさんが警視庁に行く描写が見つからず…。宜しければ何ページにあったか教えていただいてもいいですか? (2022年6月26日 22時) (レス) @page6 id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
RIO - めっちゃ面白いし感動しました!あの、一つ聞きたいんですが、降谷さんはなんで警視庁に行かれるんですか?仕事関係なら警察庁だと思うんですが、、警備企画課ですし、、 (2022年6月23日 1時) (レス) @page16 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - 結衣さん» 承知しました!念の為削除しましたので残っていたら教えてください! (2022年4月30日 13時) (レス) id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 谷さん» ご指摘ありがとうございます。修正させていただきます (2022年4月29日 19時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - ヤギさん» ご指摘ありがとうございます。後々のこともあるので今回は目を瞑ってくださると幸いです… (2022年4月29日 19時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結衣 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年4月27日 0時