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目の前には3人の子供たちと、ふふん、と得意げな園子さんが立っている。
蘭さんが言うには、園子さんはあの鈴木財閥のお嬢様らしい。
なんだか最近、物凄い人たちと知り合ってる気がする…。
「お姉さん知ってる!」
「テレビによく出てるよな」
「上坂Aさんですよね!」
「そうだよ、ありがとうみんな」
可愛らしい子供たちの頭を撫でていると、遠くからスタッフさんが走ってきているのが分かった。
人混みの間を縫ってそちらへ向かうと、スタンバイお願いします、と一言。
「わかりました!」
くるりと振り返って来てくれた人たちの顔を見る。
「見ててくださいね!」
満面の笑みでそう告げ、スタッフさんにマイクを付けてもらいながらステージへと向かった。
ステージ裏にはヨーコちゃんと、後輩のアイドルグループのメンバーが3人ほど。
世代を超えてのコラボ、がテーマの今回。
私やヨーコちゃんの先輩組、そしてグループの子達の後輩組がコラボするという感じ。
なんだか遠回しに世代交代って言われてる気がして腹が立つけど、そんな人たちをギャフンと言わせるために今日はここに立つ。
ソワソワしているヨーコちゃんの手を握り、頑張ろうね、と一声かければいつもの笑顔が戻ってきた。
うん、今日も可愛い。
「じゃあ行こっか」
「はい!」
ステージで私たちの名前を呼ぶMCさんの声を聞き、気合を入れて表舞台へと飛び出した。
「かわいいー…」
「私…とんでもない人と知りいになっちゃったみたい…」
Aが去った後、蘭と園子はその背中をぼーっと見つめていた。
コナンや安室も例外ではなく、ポアロで会った彼女とはまた違う一面を見た気がして、見とれていたのだ。
と言っても、これから更に見とれることになるのだが。
「ねえねえ安室さん」
「なんだい?コナンくん」
「…お姉さんの初恋の人って、安室さんのことだよね」
「……さあ、どうかな」
「夢、叶えてるね」
「……………そうだね」
誰にも聞こえないような声で話す2人。
安室は緩みそうになる口元を手で隠し、ゾロゾロと移動を始める目の前の知人たちを追いかけた。
ステージが始まるまで、あと3分。
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天音(プロフ) - すごく面白くて、読んでてドキドキしました!ゆっくりでもいいので、更新待ってます! (2022年7月17日 19時) (レス) @page17 id: 36647ec52c (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 頑張ってください!! (2022年7月17日 13時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 面白いです、応援しています!!更新待ってます (2022年7月17日 13時) (レス) @page17 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます! (2022年4月29日 19時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 面白いです!ゆっくりでいいので更新頑張ってください (2022年4月23日 19時) (レス) @page19 id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結衣 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年4月16日 23時