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ブツブツと何か言っている。
なんで俺が捕まらなきゃなんねぇんだ
アイツが悪いんだ、全部アイツが…!
捕まるくらいならもう一人殺してやるっ…!!
聞こえてきたのは、そんな言葉。
もう一人殺すって…うそ…!?
犯人に今1番近いのは、刑事さんをのけるとコナンくんだ。
小太りの刑事さんと安室さんのお友達の4人は外で待機しているから、ここに居るのは佐藤刑事と高木刑事、そして私、梓さん、安室さん、コナンくん。
あのブツブツ言っていた言葉は私が読唇術で見抜いただけで、他の人はなにも気づいていない。
ここは喫茶店で、刃物はたくさんある。
そうなったら危ないのは…梓さん…!!
犯人の目が私を捉えた瞬間に、キッチンの刃物を抜いてこちらにやってきた。
「なっ…私…!?」
「オマエを殺せば俺はもっと英雄になれるんだ…!」
もしかして私が有名人だからとか…そんな理由…?
っそんなの…そんなの…!
「心外です!!!」
ドカッ ドンッ
刃物を振りかぶってきた犯人の腕を蹴り上げ、横腹に回し蹴りを入れた。
ひゅう…と小さく吹いた風。
「水色……」
安室さんがぽつりとそう呟く。
思わずそちらを見ると、しまった、と言うように口を抑えていた。
「あっ…安室さんのえっち…!」
安室さんが何を言ったのか周りの人には聞こえていなかったようで、首を傾げている。
その間に刑事さんが大勢中に入ってきて、犯人を捕まえてパトカーに乗せて走り去った。
真っ赤になった顔を隠すようにパタパタと手で仰げば、コナンくんがこちらへやってくる。
「お姉さん、強いね」
「未華子ちゃ…あ、マネージャーさんね?彼女に護身術を昔から習ってたの。未華子ちゃんは昔空手の全国大会で優勝したこともあるんだから!」
「全国大会で優勝…!?」
「うん。私が高校の時にアイドルを始めたから、まだ未成年で危険な目に遭うかもしれないでしょ?だから念の為護身術も習ってたんだ」
やっと役に立った、なんて笑って見せればコナンくんはあはは…と苦笑いをこぼした。
あ、そういや子供の前でこんな怖いことしちゃった。
けどコナンくんなら大丈夫だろうっていう謎の自信が私にはある。
殺人事件をこんなふうにあっという間に解決しちゃう子だし。
「あ、そうだ安室さん。今からマネージャーが来るんですけど…」
「あぁ、例の。分かりました。」
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天音(プロフ) - すごく面白くて、読んでてドキドキしました!ゆっくりでもいいので、更新待ってます! (2022年7月17日 19時) (レス) @page17 id: 36647ec52c (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 頑張ってください!! (2022年7月17日 13時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 面白いです、応援しています!!更新待ってます (2022年7月17日 13時) (レス) @page17 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます! (2022年4月29日 19時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 面白いです!ゆっくりでいいので更新頑張ってください (2022年4月23日 19時) (レス) @page19 id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結衣 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年4月16日 23時