赤い宝石〈×ym〉

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山田が好きだと気づいたのは3年前

いや、気づいてないだけでもっと前から好きだったのかもしれない

この行為をすることで山田を繋ぎ止めてたんだ

どこにも行かないように。

でも、それも今日で終わり

行為中山田が泣き始めた

もしかしたらいつも静かに泣いていたのかもしれない


俺、最低だ

正真正銘の最低だ


｢くっそ、出ねぇ｣

何度電話を掛けても出てくれない

｢俺最低だ｣

山田は辛いと言っていた

そりゃそうだよな、好きでもない男にましてやメンバーに抱かれるのは辛いよな


そういや明日メンバー全員での雑誌の仕事じゃん

明日謝ろう




｢おはよう｣

『おはよー』

いつもと同じ風景だ

『大貴今日もギリギリ』

｢間に合ったからよし！｣

いつも通り知念と小言を言い合う

見渡してみれば山田がいない

｢あれ？山田は？｣

『やまならメイク行ってるよ』

いつ謝ろう。緊張してきた

『大ちゃんなにソワソワしてんの？』

｢え？いや、なんでもないよ｣

『ふーん』

伊野尾ちゃんに気づかれた？いや、気づかれてないはず

｢ただいま｣

『おかえりー！おわ！やまかわいい！！！』

メイクを終え楽屋に帰ってきた山田に1番に飛びつく裕翔

『涼介可愛いじゃん』

『おー！可愛いなぁ』

みんなが口々に山田のことを"可愛い"と言う

｢っ！？｣

山田の方を見てみれば伸びた髪の毛をゆるく巻いて編み込んでいて、前髪は薄めで軽くカールしている
服装は、だぼっとしたTシャツにワイドパンツを履いている
しかもベルトをしているため細い腰が際立つ

女の子に見えるような出来だ

女の子の中に混じってもバレないしなんなら、女の子の中でも可愛い方の分類へいくだろう

じっと見ていたら山田と目が合う

｢次は大ちゃんだって｣

｢あ、うん｣

昨日のことが嘘のようなほどのいつも通り

そこで山田が辛そうな顔をした事を俺は気づかなかった

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