携帯恋話 【まふまふ】 【曲パロ】

もしもし＿５ ページ8

ふと気が付つくと、外が明るくなっていた。

電話を掛けようとしたのは昨日の夜７時頃だったから・・・

そのまま寝てしまったのだろうか。



【電話に出てくれなかった】

その事実がショックで、もう頭も働かず、

体もおもりがのっかっているかのように動かない。

さっきまでも寝ていたくせに、

もう一度ベットに横になった。


・・・何もする気力が湧かない。

手には、スマホを握ったままだった。

画面に表示されている

【相川 真冬】

という文字。

それをみるだけでも、心が苦しくなってしまっている。

・・・嫌な予感があたっちゃったなぁ。

電話を掛ける前に、

”あのとき電話に出てくれたのは、最後だったからなのではないか”

そう考えたけど、まさか本当になるとは信じてなかった。

＿いや、信じたくなかったのだろう。


きっと出てくれるって、

そんな淡い期待を、いまだに捨てきれていなかったのだ。


今まで、電話に出てくれなかったことはなかった。

異様に短い時間しか話せなかったことはあったけれど、

それでも一応、電話に出てくれてはいた。

だから、本当に今回はショックが大きい。



今日はずっとこのまま、

ベットの上で一日を過ごしてしまいそう・・・



真冬くんと話せなかっただけで、

動けなくなるだなんて。


・・・本当に、どれだけ依存していたんだろう。


自分自身に思わずあきれてしまった。


きっともう、別れなくちゃいけないんだよね・・・


そう頭では分かっているはずなのに、やっぱり心は追い付いていない。

こんな中途半端なのだったら、

別れを告げられたほうがまだ幾分かましなのに。


そんな優しさはもういらないからさ、

いっそもう突き放してよ。

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