影山くんが懐いてる先輩は超絶腹黒(ハイキュー)(男主)

池袋にて ページ49

「？あの、俺の顔になんかついてる？」




「(こいつ…)いや、あー…悪かったなその、巻き込んじまってよ」





後頭部に手を当ててかじるお兄さんはさっき、標識を振り回してたとは思えない穏やかさだ





「いえいえこちらこそ…あ、今暇？」





これはからかい甲斐がある……かな？





あの後、目的地まで送ってくれたお兄さん…もといシズちゃんは良い人。





「じゃあここまで送ってくれてありがとうね！シズちゃん！！」





静雄「その呼び方やめろ…！おう、またな」






毎回毎回、そう呼ぶと青筋経つんだよね





「(さて、遅くなったけど…)ピンポーン」






バタバタ……ガチャ。





「あああ！やっと来た！変な人に絡まれたりしてないですよね！？！？」






「ぶは、いや大丈夫だから心配しすぎ。それよりこれから3日よろしくな、帝人」





慌てて出てきたのは、親戚の集まりでたまたま仲良くなった竜ヶ峰帝人。





「(Aさん誰がどう見ても世間離れしてる格好良さなのに自覚ないから…)あ、狭いけどどうぞ上がってください」






「おーお邪魔しまーす」





部屋は至ってシンプル。





勿論一人暮らし用だから、2人でいっぱいいっぱいだ。






帝人「長旅お疲れ様です、はいどうぞ」





帝人から暖かい御茶をもらって、一息つく。






「やっぱり、都会は全然違ーなー…皆フレンドリーっつーか…」





帝人「フレンドリー？」





「おー、めっちゃ声掛けられてさー。向こうじゃ、んな事一回もねぇよ」





ケラケラ笑いながら言うAに、帝人は思った。





帝人「(…それは魅力が田舎で埋もれてるだけなんじゃ…)はぁー…」







「何ため息ついてんだよ、幸せ逃げるぞ」





貴方のせいですよ、なんて言えるはずもなく「Aさんもっと自覚持ってください」としか言えなかった帝人であった。









ー


(そーいや自販機投げる奴居たけど、結構いい奴だったぞー)






(！？！？！？しゃべったんですか！？！？)







(おーここまで送ってもらっ…なんだよその蔑んだ目は！)





ー




(烏野バレー部が)





(非日常に巻き込まれる)

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