愛されJW最年長 (ページ42)

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第1.5章　重岡の牽制ページ42

side 小滝

ふわりとあったかい温もりを後頭部に感じつつも、俺の意識は「もう少しだけ」と夢と現実の狭間を揺蕩う。

元々ショートスリーパーなのだが、今日はずいぶんと長く眠っている気がする。きっと隣に淳太がいるからやな、と幸せな気持ちを胸に俺は再び夢の世界に旅立った。

桃「……うわ、イケメン」

それからどれくらいたっただろうか。
俺は自然と目を覚ました。ふと、目を開けた俺の視界に一番に飛び込んできたのは、寝る様すらイケメンな流星の寝顔。

淳太が隣に居ると思っていた俺としては不服なのだが、あまりにも整った造形美に不覚にも見入ってしまった。

いやー、眼福やわ。

桃「で、淳太どこいったんや？」

ピクリとも動かない流星の寝顔に早々に飽きた俺は上体を起こし淳太を探した。
だが目の届く範囲には居らず、仕方なく眠気に後ろ髪を引かれつつベッドから立ち上がる。

昨日の夜。
意識を飛ばした淳太をベッドに運び「一緒に寝る」と言う流星に俺はまたも便乗した。
もちろん他のメンバーにはやあやあ言われたが聞く耳持たず、俺と流星は淳太を挟んでベッドに潜り込んだ。

結局キス出来なかったのだからこれくらいは許してほしい。

ベッドに上り一分もしないうちに流星の寝息が聞こえた。俺も仕事の疲れと感情の起伏のおかげで、やわらかい泥にずぶずぶと浸かるような感覚とともに眠りに落ちた。

ベッドルームから出て昨日飲み会をしていたテーブルを見やればソファに照史が居た。顔を上着で隠して眠っているが、体格ですぐに分かる。

自分の部屋に戻らなかったのは、俺と流星が淳太に悪さしないよう見張りだろう。

桃「強火中間担こわいわー」

誰に言うでもなくぼそりと呟き笑う。

照史がここに居るのなら、もう一人の強火もきっと部屋には戻っていないのでは。俺は最初の目的である淳太のふわふわ茶髪ではなく、さわやか君の短髪黒髪を探し始めた。

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