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Side 神山
黄「一緒入ってまおう」
淳太にとったら純粋に時間短縮だっただろう。だが、俺にとっては心臓が飛び出るかとおもうお誘いだった。
この感情に気づいたのはいつだったろうか。今までの恋愛対象は異性ではあったが、業界が業界だけに同性への環状に対しての抵抗はなかった。
それよりも何よりも、メンバーをそういう対象として好きになった事に戸惑った。
この感情を表にだして、もし淳太が受け入れてくれても、拒絶しても、グループとして今まで通りに活動は厳しくなるだろう。
そう考えると俺は自分の感情を胸の底にしまい込んだ。
だが、淳太を目で追ううちに気づいてしまった。他のメンバーの感情も、俺と一緒であることを。
黄「神ちゃん、ちょい逆むいてや」
緑「ん？」
向かい合わせに湯船に浸かっていると、淳太が唐突に提案してきた。
俺の返事を待たずに肩を掴まれ逆を向かされる。
自然と淳太の足の間に俺の体が収まり、俺の背中と淳太の胸板が密着した。
黄「うん丁度ええサイズ感」
満足げに俺の肩に顎をのせる淳太。普段であれば身長のくだりにツッコミを入れる所だが、今はそれどころではない。
黄「俺、彼女できたらこうやって風呂入りたいわあ」
淳太の吐息がこれでもかって程に近い。
コントやライブ中、ふざけてじゃれた時などに顔が接近する事もあるが、今の状況はそのどれにも当てはまらない。
俺も男なわけで。
好きな相手と裸で肌を密着させれば反応だってしてしまう。淳太にバレないように俺は必死に熱を抑え込んだ。
その時、浴室のドアが勢いよく開かれた。
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作者名：ゆい | 作成日時：2021年2月5日 4時
