愛されJW最年長 (ページ25)

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side 藤井

三人が出ていった後、残された俺たちはそのままの格好でじっとテーブルに乱雑に置かれたグラスやつまみの袋を眺めていた。
神ちゃんに頼まれたように片付けなければ、頭の片隅でそう理解しながらも思考は二人にキスをされた淳太の反応が大半を占めた。

淳太の本当の気持ちが知りたい。
叶うか分からないがこの場の誰しもがそう願った。

橙「･･･片付けしよか」

照史に促されおずおずと俺と望は目の前のゴミや皿へと手を伸ばした。
シゲだけは動かない。

橙「シゲも片づ
赤「いやや」
とシゲは照史の呼びかけを妨げ言う。
青「駄々っ子」
そう言う俺を睨みつけ、シゲはまだ空いていない菓子の袋を投げた。誰もいない窓際に飛んでいった菓子袋がシゲの情緒が安定していないと教えてくれる。

赤「何やねん、何でお前ら何も言わんと片付けなんかできんねん！俺はそんな聞き分けようなれんわ！･･･どうしたらええねん、皆どうしたいねん･･･淳太は、淳太の気持ちはどこにあんねん」

シゲ、それが分かったなら誰も悩まんで。
そうは言ってやれず、俺はルームサービスの皿をテーブルの隅へと重ねた。その対面で照史が立ち上がりシゲの投げた菓子袋を取りに行く。

橙「食べもん投げたらあかんやろ？」

「それは、･･･ごめん」とシゲは素直に誤った。バツが悪そうに目が泳ぐ。
俯くシゲを放って三人で黙々と片付け、俺たちは再度元の場所へと腰を降ろした。

桃「この七人やなかったら俺とっくに辞めとった。って皆で集まると淳太よう言っとったな･･･俺も淳太を好きって感情と同時にこのグループが好きやねん･･･やから、俺も七人やから今までやって来れたって思うし、七人やったらこれからもおんなじ方向みて歩けるって信じとる･･････なあ、どんな答えであっても俺たちは大丈夫やんな？」

望が言う。
望は最年少でありながら一番しっかりと周りが見えていた。俺たちは大丈夫、望の言葉が俺の中に広がる不安をかき消した。

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