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side 重岡
いやや
お願いやから、淳太を取らんで
照史にキスをされた淳太の顔がみるみる赤くなった。その表情には嫌悪とは別の感情がある。
橙「じゅ、淳太くん?」
黄「ちゃう!お、どろいただけや」
口元を手の甲で隠ししどろもどろに答える淳太。驚いただけでない事はこの場の誰もが分かる程に明らかだ。
黄「ほんまそれだけやから」
段々と尻すぼみになる淳太が助けを求めるように俺を見る。そんな目で見たって嫉妬に狂いそうな俺が助けてやる訳ないのに。
俺は身を乗り出し、淳太の腕を掴んだ。途中で机の角に腰を打ったが、今は痛みを感じなかった。
勢いのまま淳太の唇を奪い、舌をねじ込む。
黄「んっぅ・・・ハァ」
ドンドンと苦しそうに肩を叩く淳太に邪魔され離れれば銀色の糸が二人を繋ぐ。照史の時同様に真っ赤な顔を見れば、俺のキスを本気で嫌がっていないのが分かった。
そんな淳太を抱きしめ、照史に向かいけんか腰に言葉を並べる。
赤「照史やなくても、顔真っ赤やで。淳太は別に照史が好きなんとちゃうわ」
言った後に、俺の中に疑問が湧いた。
二人の男に同じ反応を見せる淳太。つまり淳太にとって俺も照史も同等に恋愛対象であるという事。
だが、泣いて俺たちに謝った時は振る前提で話していた。
分からへん、淳太の気持ちが
淳太を腕の中に収めたまま、俺は積もる不安と疑問に下唇を噛んだ。
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作者名:ゆい | 作成日時:2021年2月5日 4時