愛されJW最年長 (ページ12)

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Side 神山

素直すぎるシゲの行動が羨ましかった。
分かってか分からずか知らないが淳太もシゲには甘く、数々の奇行も最後には許してしまう。

今だってそうだ。

いきなり追い出された俺の心配よりもシゲを優先させる淳太に少しばかり怒りを覚えた。

桃「シゲ、大丈夫？」

服を着て洗面室を出ると、明らかに挙動不審な三人に迎えられた。
一体何があったのか確認したいが、今は淳太からの頼まれ事のほうが優先順位が高い。

緑「分からん、今淳太がなだめとる。俺シゲのナイトウェア取りにいってくるわ」

自分でも驚く程に不機嫌さを凝縮した冷めた低音が口をつく。
それにのんちゃんが体を強張らせたのが目に入った。

緑「……ごめん、後で話聞かせてな？」
紫「神ちゃん誤ることやない…のんすけ悪いけどフロント代わりいってきてくれるか？」

八つ当たりという自覚があったので素直に謝れば、間髪入れずに濱ちゃんが言った。
居心地の悪さにのんちゃんは一つ頷き足早に入口をくぐる。

緑「…で、どないしたん？」

のんちゃんの後ろ姿が見えなくなった頃、俺は濱ちゃんと照史に向き直り問う。

橙「さっき、三人に話してたんよ」
緑「何を」
橙「今日、淳太くんに気持ち伝えるって」
緑「……ほんで？」
橙「シゲ、受け止めきれんかったんやと思う。話の途中で洗面所に走ってってもうて」
緑「……」
橙「けど、シゲがどう思おうが俺が気持ち伝えるのは変わらん。後だし見たいになってもうたけど、神ちゃんにも言うつもりやった」
緑「……」
紫「…照史の気持ち聞いて、俺とのんすけも告白する決心ついた。神ちゃんはどうする？」
緑「……」

後半はもう何を口にしていいのは分からなかった。ただ、グループ解散してまうんやな、何て他人事に感じていた。

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