STory 6 (ページ47)

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北斗side

午前6時。冷たい水で顔を洗って、スイッチを入れる。

今日の朝ごはんは…
食べやすいようにおにぎりにしよう。

カリカリの梅干しに、昆布に、明太子…
末っ子のためにカラフルなふりかけもつけて…。
あとは野菜たっぷりのお味噌汁で、できあがり〜。

時間もバラバラだし、朝は各々温めて食べるのが我が家流。
取り皿とお椀だけ出しておいて、そろそろかな。

ガラガラっとリビング横の扉が開いて、最年長のお目覚め。

高地「おはよ、北斗。朝メシありがとー。いただきます！」

「はい、召し上がれ。」

ぽいぽいっと皿におにぎりを取って、頬張る高地の横で俺も味噌汁をすする。

こいつと2人の時は、テレビもつけない、自然の音だけ。
朝からほっとひと息つける時間が、実は少しだけ好きだ。
だってほら、もう騒がしくなってきた…。

森本「やべー！寝坊したー！！わ、おにぎりサイコー！北斗さんきゅー！いってきます！！！」

田中「慎太郎！待てって！！俺も乗せろ！！」

「こら！樹！朝ごはん持ってけ！」

田中「えー、こんな食えないけど…ありがとー！」

ドタバタとおにぎりをひと口で食べていった慎太郎に対して、スルーしようとする樹。
ラップにくるんで渡せば、あいつのことだから無碍にはしないだろう。

夜勤明けで帰ってくる京本の分を別皿に移して、残りはかわいい姉弟の分。

高地「うし、ジェシー起こしてくるわ〜。」

そう言って立ち上がった高地を見送って、俺は2階のお姉さんのもとへ。

長引いた熱が昨日やっと下がって、点滴も取れたところだけど、今日までは休んで欲しいんだよな〜。なんて、思いながら開けたドアの先には、バッチリ制服姿のAがいた。

「えぇーー、行くの…？」

A「もちろん。熱ないよ、ほら！吸入も終わった！ほら！」

「んぉ…用意周到だな。えぇーー。でもさ、今日まではゆっくりしときなさいよ…。」

A「大丈夫〜。見て、ひーくんが保健室で勉強して良いって！もう前期試験の科目の授業しかないから、教室じゃなくても良いって大ちゃんも言ってる。ほら！」

バーーン！と突きつけられたスマホの画面には、岩本くんと大野先生とのやり取りが。

「もぉ〜！！マジでこういう時の行動力、なんなの！？いいよってしか言えないじゃん！」

ありがとほくちゃーん！なんて言いながら階段降りてったA。

まぁ、自分なりに判断して保健室登校を選んだだけ成長したってことに、する…？

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