STory 6 (ページ46)

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田中side

仕事を終えて家に帰れば、こたつに入ってくっついてるうちの末っ子たち。
真ん中の慎太郎に、Aとジェシーが寄りかかってる、幸せな光景。
ふはっ！いいじゃん、三兄弟。

「で？、A復活したの？」

北斗「いんや、まだ熱も37度後半あるし、頭痛も続いてるみたいよ。けど、今日は末っ子のお手柄〜。お昼は慎太郎とアイス食べたらしいし、夕飯のうどんも半分以上食べれたよ。」

ほい。って置かれたうどんには、ぽとんと卵がひとつ。
珍しいな〜って思いながらも、ありがたくいただく。

北斗「ジェシーがさ、ママのうどんは卵が入ってたよーって教えてくれたの。試しにAのにも入れてみたら、嬉しそうに食べてた。」

うどんをすする俺と、とっくの昔に夕飯を食べ終わったくせに横に座る北斗。
どんな感情なの、その顔。

「いいんじゃん？お前の母ちゃんの出汁と、Aのママの卵で完璧なうどん。…腹へった！おかわりある？」

北斗「…無理して食って、腹壊してもしらねぇぞ。」

なんていいながら、俺が残したうどんを食べてくれるんだから、やっぱ優しいんだよな〜北斗。

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高地side

浮かない顔の北斗は樹に任せて、俺は三兄弟の真ん中ちゃんに嫌われに行こうかな。

慎太郎の肩に頭を預けてうとうとし出したAの背中に、そーっと聴診器をあてると、微かに聞こえた怪しい音。

そのまま寝てろよ…と、前からも聴診したけど、やっぱし夜の間に崩れそうな予感がする。

森本「(あ、つ、い)」

デカい口をもっとデカく開けて、声を出さずに伝えてくる慎太郎に体温計を託して、左手に点滴を通す。

久しぶりに日中は起きてたって言ってたし、このままぐっすり眠れるといいな…。

ジェ「ゆーごぉ、Aね、学校行きたいんだってぇー。まだまだ、がんばらなきゃ、なんだってぇ。…もっと、おーえん、しなきゃ…。」

わざわざ反対側まで歩いてきて、俺の膝に乗ったジェシー。
眠いんだろうね、とろんとろんの目でふにゃふにゃ話すから、リビングにいた俺らな顔もとろんとろんに柔らかくなる。

「そうだね〜。やっとひとつ、終わったからね。次の試験まで、また頑張らなきゃ。Aが無理しないように、一緒に見張っとこうな？」

ジェ「んぅ。みぁっとくぅ…。」

森本「これもう寝るやん〜。おーい、ベッド行くぞー。」

ジェ「…だっこぉ！！」

姉ちゃんもだけど、このでっかい赤ちゃんも寂しがりやですからねぇ〜。

あー、忙しい忙しい。

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