STory 6 (ページ43)

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高地side

ガラガラっと氷を入れた氷嚢を持って、ソファーに座るなまえちゃんのもとへ。

隣にちょこんと座るジェシーと楽しそうに話す、その顔には大きな絆創膏。

赤く内出血した肩に氷嚢をあてると、少しだけ顔をしかめたけど、ありがとうございますって笑顔に戻る。

「ジェシー、ここ持っててあげて？なまえちゃんごめんね、話し相手になってくれて。」

なまえ「いや！全然！むしろすみません、せっかくのお休みにお仕事させちゃて…。ジェシー君もありがとう。」

ジェ「んーん！なまえちゃん、A守ってくれたヒーローだから、俺なまえちゃんだいすき！」

なまえ「あはは！ありがとう！それよりA大丈夫そうですか？教室が違ったから、声かけられなかったし、私も余裕なくて…。」

「いやいや、そこまで思ってもらえるだけで幸せよ？大事な日にAのこと考えててくれて、本当にありがとうね。熱は高いけど喘息は出てないから、今までの疲れとか今日の緊張とかが一気に出ちゃったんだろうね。少し休めば大丈夫だよ。」

そう伝えると、よかった～って微笑むなまえちゃん。

Aのことを迎えに行った樹が、恭平くんと一緒に連れてきたときは何事かと思ったけど、こんなにいい友達がいるって幸せだよ。

恭平「なんかすんません、俺までごちそうになっちゃって…。」

田中「や、むしろごめんな？二人でデートの予定だったんだろ？」

恭平「ちょ！デ、デートってわけじゃ…、や、うん、デートか。わ、めっちゃはずいっすね…」

京本「わー、初心だね～。そんな反応されたらこっちが恥ずかしくなる！」

北斗「こら、京本。あんまいじめんなって。よかったらケーキも食べてって？ジェシーが決められなくてたくさん買っちゃったから、俺らだけじゃ多くてさ。」

恭平「えー、じゃあいただきます。あ、なまえチョコ好きなんで、これもらってもいいっすか？」

北斗「おっと、無意識の愛…。」

北斗の言葉に、ボンっと顔が赤くなった恭平君。
お前が一番いじってんじゃねーか！って突っ込む樹に、俺も同感だよ。

「ジェシーは？ケーキどれにする？」

ジェ「おれ、Aと一緒に食べるから、あとででいい！」

恭平「じゃあ俺のちょっと食べ？ほい、あーん！」

なまえ「じゃあこっちも！どーぞ！」

ジェ「うまー！えへへ、ありがと！」

にこにこと楽しそうに笑う３人を見て、なんかいいな…って。

類は友を呼ぶって、こういうことなのかもしれないな。

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