STory 6 (ページ5)

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昼休みにお弁当食べてたら、ニノ先生から届いたメール。

ジェシー泣かせちゃったから迎えきてやって、って。

リハビリ、上手くいかなかったかなぁ…。
昨日も無理して怒られてたし、なんとなくジェシーの気持ちは伝わってるから、私から何か言うのはちょっと辛い。

言われた通り、学校帰りに大学病院のリハ室へ寄れば扉を開ける前から聞こえる特徴的な笑い声。

なんだ、元気になったかな…？

楽しんでるなら、と思って窓から覗くと、ニノ先生と潤先生に混じって、何人かの患者さんと話すジェシーがいた。

仲良くしてもらってるのかなって嬉しくなる反面、そこにいるみんなが車椅子に乗っている事実がちょっぴり寂しかった。

京本side

リハビリ中に何があったのかは聞いた。ジェシーの様子も、気持ちも。
聞いた上で、尊敬する先輩方にお任せしようと思った。

だからこっちは、任せてください。

「おかえりA、学校お疲れ様。」

リハ室を覗くAの肩を叩く。

A「ジェシーってさ、初めて会った人とすぐ友達になれるの。あんな風に笑って、話して、あんまり面白くないギャグなのにみんな笑っちゃうの。そんなジェシーは、事故でいなくなったと思ってた。…思っちゃってた。」

ダメだなぁって呟くAの肩を抱き寄せる。

A「でも、ジェシーはジェシーなんだね。あんな顔久しぶりに見た。ふふっ、変なことしてる…！」

右手をオーバーに動かしてみんなの笑いを取るジェシーが愛おしくて仕方なかった。

ジェ「Aつよすぎー！でも、ここもおけるもんねー！…ん、ちょっと…まって？」

A「もちろん！え、うそ、逆転された！」

動かしにくい左手を、右手で支えてオセロをひっくり返すジェシー。
目の前のAは、今までなら手伝ってあげてたけど、今日は必死に堪えていた。

松本「朝はさ、左手だけで動かそうとしてパニックになったんだよ。だけどさ、今日一日色んな人と話して、リハビリの見学して、何か感じたんだろうね。」

「Aも、ジェシーも。いい顔してますね。本当に、ありがとうございました。」

松本「あれ、貸すからさ。家でもやってみて。リハビリって楽しんでなんぼだし？」

そう言って2人の方に歩いて行く潤くんは、めちゃくちゃカッコよかった。

「ジェシー！A！慎太郎が車で待ってるって！オセロ借りて、帰ろっか？みんなとも勝負しよう！」

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