満身創痍 ページ7
ー失礼しました…。
教科書にノートに、参考書。さっきまで解説してもらってたことを書いたルーズリーフも一緒に、両手に抱えて職員室を出る。
窓の外、綺麗なオレンジ色とは反対に、私の心は真っ黒。
大野「あんま無理すんなよー！」
後ろから聞こえる大ちゃんの声も、なんか、無視しちゃって。
順調だと思っていた高校生活が2週目に入ったところで、私の目の前には大きな壁が立ちはだかった。
ー佐藤〜ここ答えてみろ！
「えっ、と…
なまえ「せんせー！珍しく私自信あるから答えていいですか！」
恭平「ちょ！みて！俺的最高得点！！」
「っ…。すごいじゃん、頑張ってるね…！」
授業中の指名に答えられない、しっかり解いたはずなのに小テストの点が伸びない。
今まで私が教えていた勉強は、いつしかなまえと恭平が教えてくれるものになっていた。
なんでなんでなんで…！私の方が…
思うように勉強が出来ないことも、友達に対して嫌な感情を持ってしまったことも、自分の中の真っ黒な部分を増やす原因になっていた。
それからずっと。放課後は職員室で先生に質問をして、自分が納得いくまで解いてから家に帰る日々。
ﾌﾞｰﾌﾞｰうるさく鳴るスマホは電源切ってカバンの中。
今日はここまで、絶対解いて帰る！と決めてから早30分。書いて消してを繰り返したノートが、心と一緒にビリッと音を立てて破れた。
「んぁ〜もう…さっき聞いたのにー！なんで分かんないんだよ〜A！」
頑張れば頑張るほどズキズキ痛むポンコツの頭を、無意識にグーで叩く。くそっ！くそっ！
照「っ！A〜？それ痛いよ…ひーくんに手貸して？ほーら…」
教室のドアが開いた音と一緒にバタバタと走ってくる人。
いつの間にかひーくんの逞しい身体に、頭も手もすっぽり包まれていた。
「ひーく、ごめん…。」
照「ちょっと落ち着いた…？我慢するなとは言わないけど、自分の身体を傷つけるのはダメ。大事な身体、大切にしなさい。」
照「お前スマホ切ったろ？俺のとこに樹たちから連絡入りまくってんだよ…。送ってってやるから、今日はもう帰ろう？」
じっと目を見て言われた言葉に小さく頷けば、よし！っていつもの笑顔。
家まで送ってくれて、鬼北斗に怒られそうになった私を助けてくれたけど。
「ごはん、いらない。お部屋行くね…。」
ひーくんにお礼も言わずに部屋に上がる。
そうしないとみんなにも酷いこと言っちゃいそうで、逃げたんだ。
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みー(プロフ) - きなりさん» こちらこそありがとうございますm(_ _)mよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年10月30日 2時) (
レス) id: 4b53f5dd0a (このIDを非表示/違反報告)
きなり(プロフ) - みーさん» リクエストありがとうございます＾＾お時間いただくと思いますが、気長にお待ちいただけたら嬉しいです！＾＾これからもよろしくお願いします！ (2021年10月29日 21時) (レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - いつも夜中に見てます！！リクエストしてなかったらごめんなさいm(_ _)m夢主ちゃんがてんかん出るお話をみてみたいですm(_ _)m (2021年10月28日 0時) (レス) id: 4b53f5dd0a (このIDを非表示/違反報告)
きなり(プロフ) - nさん» 嬉しいコメントありがとうございます！随分前にいただいていたのに、お待たせしてしまって申し訳ありません…。またリクエストしてくださると嬉しいです！更新頑張ります＾＾ (2021年10月21日 23時) (レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
n - エレベーターのリクエストをした者です。書いていただきありがとうございました。すごいいいお話で感動しました！お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください！ (2021年10月21日 1時) (レス) @page32 id: bbc023a104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年9月23日 22時
