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北斗side


んわっ!もー!っん!


数日前から春の陽気にやられているA。

今年は一段と酷くて、鼻詰まりのせいで眠れないわ喘息は出るわ…。擦りすぎて真っ赤になった目のせいで、隈の濃さが際立つのも見ていて可哀想なくらい。



そんなお嬢さんは、いま。

奇声をあげながら目薬と格闘中…。

「だから、さしてやるって言ってるでしょ…!ほい、貸してみ?上向いて…」

瞼を軽く押さえて目薬をさすと、ん゛ーって声を出す。だいぶ炎症おきてるから、沁みるんだろうな…


アレルギーの薬を飲んで、点鼻薬を終えた頃には寝不足のせいで頭がぐらぐら揺れ出して。

呼吸がしやすいように、ギャッチアップしたベッドへそっと寝かせて仕事に戻った。





.


ほくちゃんがお仕事に行ってから、うとうとしては咳で起きて…またうとうとして…を繰り返す。

ベッドに横になってるのも苦しくて、起き上がってスマホをぽちぽち…



高校への復学まで残り半月に迫った今。頑張ろうって思えた時だけ、慎ちゃんとお話しながら制服に触ったり着てみたり…

まだ怖くなることもあるけど、少しずつ前に進めてる気がする。




"なまえ"
"Aー!!大ちゃんがこっそり教えてくれたんだけど!!4月からもうちら同じクラスだってー!!"

"恭平"
"俺も一緒やからなー!!安心せーよ!"


…えっ!!


急に入ってきたメッセージに、思わず声をあげてしまったけど、じわじわ感じる嬉しさに頬がゆるむ。


北斗「A〜?大丈夫?なんかあった…?」

「あ、ごめん。うるさかったよね…?嬉しいこと、あった!」

北斗「なーに、なんかゆるゆるじゃん?後で聞かせてね…。」


ふふって微笑んだほくちゃんは、もうすぐ京本も帰ってくるからって言って出て行った。



嬉しい…!
不安しかない学校だけど、また2人と一緒だと思うと頑張れそうな気がする。

気分が良くなると、不思議と体調も良くなった気がして。

昔から知ってる受付のおばちゃんに声をかけて、まだやってないはずの洗濯と、お昼ご飯を作るために家に帰ることにした。



高地「A!薬忘れてる!何もしなくていいから、大我とゆっくりしてろよ!」


裏口のドアを開けた途端に後ろから高地の大声と、ジョージが飛んできた。



ーなんかあったら電話なぁー!
ー高地うるせぇよ!



わかってるって…!
絶対クリニックのみんなに聞こえてるし(笑)


苦笑いで振り向くと、多分私と同じ顔をしたたいちゃんがドアの前に立っていた。


.

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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…!!こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります^^楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします! (2021年9月14日 22時) (レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています!毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください! (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなり | 作成日時:2021年8月28日 23時

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