第三十一夜《せめぎあう身体と心》 ページ35
千鶴「言っていたでしょう。先ほどの鬼さんが。人間の力では毒を絶対に出すことはできないと」
柱「……！！」
南雲「まぁ、お前らに手助けしようと思ったのもそれが大きな理由だ。」
千鶴「勝手に手や足に触って申し訳なかったです。でもああでもしないと毒が抑えられないので。」
千鶴「(でも凄い…毒がまわっているのも全員だいぶ遅れているし、鎖が擦れて傷を負っている人もいたけど、止血が自分自身でできている…！！)」
千鶴「さて飲み薬ができたのですが…」
南雲「飲む…………」
千鶴/南雲「(わけないよな………！)」
柱「……………」
九人の男女は悩んでいた。
…ついさっきこの鬼が助けてくれたのは事実だが…
やはり、どうしても簡単に心は開けない
そんな簡単に鬼なんかに心を開けるのなら、柱という地位なんて与えられてない
ドクン
ドクン
と、現在も首につけられた鎖の毒は全身をめぐっている
首にあるため、呼吸で毒の巡りを遅らせることもできない
柱「ッ！ゴホッ…！ゴホッ…！！」
心はまだ拒んでいるのに身体はその薬を欲している。
＿________
千鶴「(こっちの鬼は人殺し…私も皆もだいぶ怒っていたし…)」
南雲「(たとえ、時代が違えど鬼は鬼だからな…簡単にこの「飲み薬飲んでください」「はい」になんてなるわけないよな……)」
南雲「(何にせよこの飲み薬はどうしても飲ませなきゃいけなかったんだよな…意識がない中で飲ませるのは危険だし、かといってほっといたら毒がまわって死ぬ…)」
千鶴「(結局はこの判断は必要…！信用してもらえないのは仕方ないけれど…！)」
雪村千鶴と南雲薫は頭を悩ませていた。
確かに、昨夜と今日しか会っていない者、しかも“鬼”を信用出来ないなんて当たり前のことだし、
百も承知だ。
だが目の前の人を助けられるのに助けないのは流石に無理だ
無理矢理飲ませるわけにもいかない
もしかしたら鬼に助けられるくらいなら
このまま死んだほうがマシだと思っているかもしれない
千鶴「っ！！でもっ……意識を失っているなかあなた達は「生きたい」と何度も言っていたっ！！勿論“鬼”を簡単に信用なんてできるわけないのは分かっています！でもっ…ど、どうか…」
南雲「！千鶴…！」
柱「……！」
.
甘露寺「わ、私は…信用するわ…」
悲鳴嶼「南無……嗚呼…私もだ…」
他の柱「…………！！」
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紫陽 - あのんさん» 全然今更じゃないです！！泣いた！？！？むしろなんかすみません！！！！本当にありがとうございます！！私もこれからのあのんさんの作品楽しみにしています！！ (2020年9月9日 22時) (
レス) id: 944f36cee6 (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - ついに完結……！！お疲れ様でした！最後の方は感極まって泣いてしまいました！次回作も楽しみにしています！(今更ですみません) (2020年9月9日 21時) (レス) id: 11038d5ce4 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽 - 本当にありがとうございました！！また別の作品でお会いできたら嬉しいです！！ (2020年8月10日 11時) (レス) id: 944f36cee6 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽 - ここまで読んでくださり本当にありがとうございます！！！！今回、薄桜鬼のゲームの引用が多くなり、アニメ派の人は不快は思いをしたかもしれません。その点では申し訳なかったです。お気に入り登録は最終的に71人！！評価は39票！感謝しかないです！ (2020年8月10日 11時) (レス) id: 944f36cee6 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽 - ブルーさん» がんばりました〜(//∇//)どうもありがとうございます！！嬉しいです！！ (2020年6月28日 10時) (レス) id: d2691081bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫陽 | 作成日時：2020年2月20日 17時
