Page8:江戸川乱歩(おそらく純愛・後編) ページ8
『先刻も聞きましたけど、どうして乱歩さんは依頼が終わるといなくなるんですか?』
私は届いた
「何故だと思うか、推理してみなよ。まぁAには無理だろうけどね!」
『推理ですか…?えっと…気分、とか?』
「全然違う。こんなの探偵社員のじゃなくても分かる」
『もう分かりませんよー!答え教えて下さい。』
「じゃあヒントあげるよ。ヒントは、敦」
敦君?確かに私がいない時は敦君が乱歩さんの助手をしてるけど…。そういえば前に敦君が…
〈乱歩さんが依頼の後いなくなるのは、助手がAさんの時だけですよ。頑張って下さい!〉
なんで頑張れって言われたんだろう?でも私にだけ態度が違うってことは…
『乱歩さんは…私の事が嫌いなんですか?』
「…はぁ?どうしてそうなる訳?」
『だって、敦君が私にだけ態度が違うと言ってて、これも嫌がらせなのかと。…ってごめんなさい!今凄い失礼なことを…』
「…はぁ、仕方ないな。答えを言うよ。」
私は緊張する。
「僕はね、君が好きだよ」
『……へ?』
「だから!僕はAが好きなの!」
『……え!?嘘でしょ!?』
予測していなかった言葉に、顔が熱くなる。
「嘘じゃない!僕が依頼の後消えるのは、Aと少しでも長く一緒に居たいからだよ!!」
『で、でもそれだったら探偵社でもいいじゃないですか!!』
「良くないよ!だって……探偵社に戻ると、君は仕事で僕と話せないじゃないか!それに……探偵社には、太宰とか、国木田とかが居て……2人きりで居られないし…」
乱歩さんの言葉が段々と弱々しくなっていく。顔は俯いていて見えないが、耳が赤くなっている。
乱歩さんが私を好きだったなんて…知らなかった。
「暗号が解けないからってなんで太宰に頼るのさ!本当にA、鈍すぎだよ!!」
『先刻拗ねてたのって太宰さんに嫉妬してたからですか!?』
「そうだよ!」
私って相当鈍感…?
「それで、返事は?」
返事、かぁ…私は乱歩さんのことを好きなんだろうか。
『ぇえと…返事は少し待って貰っても…』
「…いいよ」
急かされなくて良かった…
「でも」
「Aが断っても、僕、諦めないから」
乱歩さんは笑みを浮かべて、私に言った。
「覚悟しといて」
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霞草(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります (2月5日 18時) (レス) id: bf2bd1b5e3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - ヤンデレは良いね、やっぱり。くにきぃだ君がヤンデレ…。めっちゃ面白かった (12月9日 21時) (レス) @page9 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 国木田くん推しててよかった (11月28日 23時) (レス) @page1 id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
snow?(プロフ) - めっさ好き。続き楽しみ。アイラブヤンデレ。アイラブ文豪。(語彙力とは) (11月24日 0時) (レス) id: 6393b502b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霞草 | 作成日時:2023年11月23日 23時