Page7:江戸川乱歩(おそらく純愛・前編) ページ7
私は今とある人を探しに喫茶店に来ている。その人が残した暗号によると、今、私の目の前にある喫茶店にいるらしい。私はドアを勢いよく開ける。喫茶店のテーブル席に、その人はジュースを飲みながら座っていた。
『居た、乱歩さん!またですか!?』
「相変わらずAは遅いなー」
探偵社の頭脳こと、江戸川乱歩さん。どんな難事件も解決してしまう名探偵。社の皆、乱歩さんを頼りにしている。私もその1人だ。
『どうして依頼が終わったらいなくなるんですか!暗号を残されても、私じゃ分かりませんよ!』
「解けたじゃないか」
『解けていません!どうしても解けなくて太宰さんに助けてもらいました!!』
「…太宰に?」
『もう事件を解決してから1時間ですよ!早く帰りましょう』
「嫌だ」
『え?』
「僕は事件解決したら自由にしていいって許可貰ってるし」
『私は許可貰ってないんですよ…社に帰って報告書を書かないと』
「後でいいよ」
『そう言う訳にもいきませんよ。国木田さんが困ります。』
乱歩さん…拗ねてる?気のせいかな。
「兎に角僕は帰らない!」
『ええ…?」
私が困っている時、電話がかかってきた。確実に国木田さんだろう。
『はい、Aです』
「A!もう事件は解決しているだろう!何故帰ってこない!!」
『すいません…でも私ではなく乱歩さんが…』
「貸して」
『え!?』
「僕とAはまだ帰らないから、しばらく電話かけてこないでね。」
そう言って乱歩さんは無理やり電話を切ってしまった。
「よし、Aも帰らなくていいね。何してるの?早く座りなよ。」
『良くないですよ…国木田さんが大変になります。』
そう呟きながら私は乱歩さんの対面に座る。
「何か食べれば?」
『…職務放棄して休憩は、やはり気が引けるというか…』
「Aの好きな
『やっぱ食べます。すいません
「Aは単純だなぁ」
『笑わないでくださいよ!というか、先刻まで機嫌悪かったのに、どうしたんですか?』
「…言っとくけど、機嫌悪かったのAのせいだからね」
『えっっ!?私何かしました?』
「………はぁ、Aは本当に馬鹿だね」
『どういうことですか!?』
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霞草(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります (2月5日 18時) (レス) id: bf2bd1b5e3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - ヤンデレは良いね、やっぱり。くにきぃだ君がヤンデレ…。めっちゃ面白かった (12月9日 21時) (レス) @page9 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 国木田くん推しててよかった (11月28日 23時) (レス) @page1 id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
snow?(プロフ) - めっさ好き。続き楽しみ。アイラブヤンデレ。アイラブ文豪。(語彙力とは) (11月24日 0時) (レス) id: 6393b502b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霞草 | 作成日時:2023年11月23日 23時