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Page2:谷崎潤一郎 ページ2

「どうぞ、上がって。」

『お邪魔します。』

今日は谷崎さんの家に来ている。まあ、家と言っても探偵社の寮なのだけど。私が谷崎くんの寮に来ている理由は、ナオミちゃんが谷崎さんの早矢仕飯を絶賛していて、私が「食べてみたいな…」言ったからだ。私は谷崎兄弟の家に行くつもりはなかったのだが

「Aさんが来てくださったら兄様も喜びますわ!」

とナオミちゃんに押され、結果来ることになった。


『でも、本当に寒くなりましたよね。外、雪降ってましたし。』

「…そうだね。」

「ところでAちゃん。君は相手が誰でも部屋についていくの?」

『はい?』

「相手が誰だろうと平気でソイツの部屋に入るの?ソイツがどんな目的を持っているかも分からないのに。」

『誰でもついていくわけではありません。信用している人だけです。』

「でも、もし君が無理やり連れていかれたら?抵抗しても敵わなかったら?」

『その時は助けを呼んで…。どうしたんですか、谷崎さん、雰囲気がなんだか変ですよ?』

「助けが来なかったらどうするンだ。」

『それは…』

「ほら、答えられない。君は危機感がなさすぎる。世の中は危ないンだよ?ヨコハマ(ここ)では事件が毎日のように起きる。僕はいつも心配なンだ。君がいつかいなくなるンじゃないか、って。だからね、こうすることにしたんだ。」

谷崎さんの雰囲気が怖くなり体を震わせていると、手に手錠がかけられる。それと同時に周りの景色も変わる。

『た、谷崎さん?…冗談ですよね。ここ、何処ですか、どう見ても寮には見えませんよ…?』

「これが冗談に思えるなんて、やっぱりAちゃんには外は危ないね。現に、外には雪なんて降ってなかったよ。あれは僕の細雪。ここは、僕が新しく買った家だよ。」

『!じゃあ初めから社員寮には向かってなかったんですか!?』

「そうだよ。君は押しに弱い、今日もナオミの押しに負けて来ることになったンだろう?僕はもう限界なンだ。君のことが心配で、いつも不安でいっぱいなンだよ。だから…」

谷崎さんは私の前に来て、目を合わせる。瞳にもはや光はない。

「このまま僕の前から消えないで。」

谷崎潤一郎は黒く染まった瞳を嬉しそうに歪めた。

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霞草(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります (2月5日 18時) (レス) id: bf2bd1b5e3 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - ヤンデレは良いね、やっぱり。くにきぃだ君がヤンデレ…。めっちゃ面白かった (12月9日 21時) (レス) @page9 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 国木田くん推しててよかった (11月28日 23時) (レス) @page1 id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
snow?(プロフ) - めっさ好き。続き楽しみ。アイラブヤンデレ。アイラブ文豪。(語彙力とは) (11月24日 0時) (レス) id: 6393b502b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霞草 | 作成日時:2023年11月23日 23時

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